mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

季節のたより

季節のたより31 オカトラノオ

草原にゆれる銀河 夏を告げる白い花 森や野原は、花の季節から緑の季節へと進んでいます。木々の緑は濃くなり、梅雨の時期は一層鮮やかです。梅雨あけの夏は、花を咲かせる野草の数が少なくなるのですが、その時期に咲き出すのが白い花穂のオカトラノオです…

季節のたより30 ホタルブクロ

ホタルの季節に咲く花、つりがね型の花のひみつ 自然公園の土手の草むらにホタルブクロがゆれていました。6月の梅雨入りの前後、ホタルが飛び交う季節になると、まるで申し合わせたかのように咲き出すのがホタルブクロです。 ホタルの飛び交う季節に咲き出…

季節のたより29 ヤマボウシ

新緑に似合う白い花、食べられる木の実 教室の窓から遠くの山々が見渡せる学校に勤務したことがありました。 初夏から梅雨期になると、山々が美しい緑におおわれます。その緑の中に、白い花が出番を待って咲き出します。ウワミズザクラ、ホオノキ、ミズキ、…

季節のたより28 ヒメシャガ

ガクも雌しべも花びらにして、雄しべを隠す花の知恵 5月後半に入って、若葉の緑がしだいに濃くなってきました。尾根筋に続く遊歩道を歩くと、木立の中を抜ける風が爽やかです。その風に運ばれてどこからか樹の花の香りがしてきます。足元には、四方に広がる…

季節のたより27 ハナイカダ

葉の上に花を咲かせる 珍しい植物 「花筏(はないかだ)」という美しい日本語があります。風に吹かれて散った桜の花びらが、水面に浮かび帯のように連なって流れゆくようすが、筏のように見えることから、その風情を花筏とよんでいます。 そしてもうひとつ、…

季節のたより26 ヒトリシズカ

花びらもガクもなく、白いブラシの花が舞う 「ひとりしずか」、口ずさむと心地よい響きのする名前です。この花と初めて出会ったのは、春の林の崖地の斜面でした。開いた4枚の葉の真ん中にぽつんと1つ白い花をつけて1本咲いていました。瞑想しているような…

季節のたより25 スミレの仲間

仲間をふやす スミレのひみつ 春の野原で草花たちが一斉に花を咲かせ始めました。小さなかわいい花を咲かせているのがスミレの仲間です。 スミレの仲間(スミレ属)は、世界で約450種、日本だけでも60種ほどあるといわれています。ふつう「スミレ」というと…

季節のたより24 イワウチワ

北斜面に命をつなぐ 春の使者 雪解けの頃に、栗駒山や舟形山のブナ林を歩くと、カタクリやキクザキイチゲなど、早春植物といわれる草花たちが、瞬く間に花を開いて実を結び、いつのまにが姿を消していきます。イワウチワもその仲間です。 春を知らせるイワウ…

季節のたより23 コブシ

北向くつぼみ 雪のような白い花 野山の雪解けが進み、木々の芽吹きも感じられる季節となりました。里山にコブシの白い花が咲き出すのはもうすぐです。 2月の「マンサク」に続いて、早春の息吹を伝える丸山薫の詩を紹介します。 北国の春 丸山 薫 どうだろう …

季節のたより22 セリバオウレン

ひっそりと咲く白い花、根茎は漢方の処方薬に 早春の雑木林で、セリバオウレン(キンポウゲ科)の白いつぼみを見つけました。春を告げるマンサクの花が咲きだす頃に、カタクリよりも少し早くに、人に気づかれないようにひっそりと咲きだすのが、この花です。…

季節のたより21 マンサク

春告げる 折りたたまれたリボン花 立春がすぎてから急に寒さがもどってきたようです。雑木林の中もまだ目覚めていないように見えたのですが、見上げると枝先の茶色のつぼみから黄色いものがのぞいていました。マンサクの花がひらき始めたようです。 マンサク…

季節のたより20 フキノトウ(フキ)

フキノトウは 春を告げるフキの花 早春、まだ雪の残る野原で、雪を押しのけちょこんと頭を出しているフキノトウを見つけると何だか嬉しくなってきます。 フキノトウはキク科のフキの花。小さな愛らしい花を咲かせますが、美味しく味わえるのは花が開く前。味…

季節のたより19 フクジュソウ

蜜を持たず、花を温め虫をよぶ フクジュソウは、雪国に春の訪れを教えてくれる草花。子どもの頃に田舎の土手で、雪解けとともに鮮やかな黄金色の花が咲き出すのを、心躍るような気持ちでながめたことを思い出します。 フクジュソウは「福寿草」と書き、和名…

季節のたより18 ビワ

寒さに向かって 咲きだす花 寒さに向かって咲き出す花があります。サザンカ、ツヤブキ、ヤツデなど、数は少ないですが、ビワの花もその一つ。多くの草木が春の暖かさを待って花を咲かせるのに、これらの植物は進化の過程でわざわざ他の植物とは逆の生き方を…

季節のたより17 ツクバネ

4枚の羽根をもつ 回転する木の実 木の葉を落とした雑木林は、冬の陽が低く射し込んでいました。山道を歩くと頭上でキラリと光ったものがあります。近寄ってみると、崖の斜面に高さ2m程の低木が生えていて、その枝にツクバネの実がゆれていました。4枚の…

季節のたより16 ムラサキシキブ

学名は「日本の美しい果実」 晩秋といわれるこの季節に、近くの雑木林を歩くと、赤や紫の実をつけた低木が目立ちます。秋の斜陽が射しこむと、これらの実の色が鮮やかに輝きだします。赤色系がガマズミの仲間、紫色系がムラサキシキブの仲間。ムラサキシキブ…

季節のたより15 リンドウ

晩秋の枯れ野に咲く 青紫色の花 11月になって、森の中は花が少なくなり寂しくなりました。 小春日和のある日、森を歩いていたら、枯れ野にぽっとあかりがともったようにリンドウの花が咲いていました。思いがけなく懐かしい人に出会ったようなトキメキを感じ…

季節のたより14 ゲンノショウコ

すぐれた薬草のミコシグサ(神輿草) ゲンノショウコの花を散歩道で見かけたのは8月初めでした。花の期間は長く、10月中頃まで、じっくりと花を咲かせていました。 ゲンノショウコの花。ルーペでのぞくと、色合いが豊かです。 ゲンノショウコは開けた日あ…

季節のたより13 イヌタデ

赤まんまと呼ばれた 淡紅色の花 道端に淡紅色の花穂がゆれて、イヌタデの花が目につくようになりました。 昔の子どもたちは赤い花穂を集めてお赤飯にしてままごとでよく遊んだので、赤まんまという名でもよばれています。 咲き誇るイヌタデの花。 日あたりの…

季節のたより12 ヒガンバナ

畦道や土手、お墓に多い謎の花 収穫の時期をむかえた田んぼの土手に ヒガンバナが咲いていました。日本のなつかしい秋の農村風景が広がっていました。 畦道に咲くヒガンバナ(栗原市一迫町で) ヒガンバナといえば、新美南吉の童話「ごんぎつね」の授業で思…

季節のたより11 オオバコ

踏まれて生きる ふしぎな植物 オオバコは北海道から沖縄まで日本のどこにでも見られる植物です。その暮らしぶりは変わっていて、人に踏まれることで分布を広げるというふしぎな生き方をしています。 蔵王連峰の屏風だけの尾根道で見たオオバコ(右)。こんなと…

季節のたより10 ツユクサ

澄んだ青色の美しさ 昔は染料に 草むらのなかに、ツユクサの花がぽっぽっと青い光をともすように咲いています。 ツユクサはツユクサ科の一年生植物で、夏至の頃から初秋まで、畑の隅や道端で花を咲かせます。よく見られるのは、夏の終わりから秋に向かう頃、…

季節のたより9 カワラナデシコ

万葉の昔から愛されてきた花 今は数少なく 図鑑では「カワラナデシコ」とのっていますが、普通に「ナデシコ」とよんでいるのが、この花です。 「ナデシコ」は漢字では「撫子」、つまり、撫でいつくしむように育てられた子どものようにかわいい花というのが、…

季節のたより8 コマクサ

荒野の 美しき開拓者 夏山のシーズンがやってきました。今回は身近な植物ではありませんが、高山植物をとりあげてみます。夏山らしい高山植物の代表としては、チングルマ、ミヤマキンバイ、イワカガミなどがあげられますが、その中でも存在感の際立つのが、…

季節のたより7 ネムノキ

夕暮れに 眠りにつく葉 咲きだす花 ネムノキは万葉の昔より「ねぶ」の名で歌に詠まれていますが、多くの人に親しまれているのは、松尾芭蕉の「おくの細道」の象潟での句でしょう。 象潟や雨に西施がねぶの花 芭蕉にとって新潟は松島とならんで憧れの地。到着…

季節のたより6 ドクダミ

古来からの 庶民の万能薬 外は雨。庭の草のかげから背のびして白い花が咲いています。ドクダミの花です。ほの暗いかげにうかぶ花の白さにはっとさせられます。 司馬遼太郎「街道をゆく」シリーズの挿絵で有名な須田剋太画伯は「この白は高い品格のある白磁で…

季節のたより5 マタタビ

梅雨を知らせる 白い葉 「葉っぱが白くなってきたから、そろそろ梅雨だよ。」 子どもの頃に田舎の祖母に梅雨を知らせる植物として教えてもらったのが、マタタビでした。沢沿いの斜面を覆うように咲いているのは白い花、と思ったらそれは花ではなく、表の片面…

季節のたより4 ハルジオン

園芸用として、日本へ 2年生の子どもたちと野外散歩に出かけたときです。「この花、なんというの?」と聞かれて、「名前をつけてごらん」と言ったら、子どもたちは、「メダマヤキバナ」(目玉焼き花)、「カッパノオサラ」(河童のお皿)、「コドモヒマワリ…

季節のたより3 シロツメクサ(その2)

小さな花の集合が見せてくれた美しさ シロツメクサの花は、宮沢賢治の童話「ポラーノの広場」で幻想的な花となって登場します。 「おや、つめくさのあかりがついたよ。」ファゼーロが叫びました。 なるほど向うの黒い草むらのなかに小さな円いぼんぼりのよう…

季節のたより3 シロツメクサ(その1)

先祖は海を渡って日本へ シロツメクサの花が、野原一面に咲き出しました。 この季節になると、1、2年生の子どもたちと、学校の近くの土手や空き地に出かけて、花畑にねころんだ感覚を思い出します。 あおむけになって目をとじると日の光をまぶたに明るく、…