mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

西からの風・教室から

西からの風11 ~教室から6~

黒澤作品『生きる』と学生たち 私はこの「教室にて」のコーナーに、昨年度の大学での自分の授業体験をとおして感じ考えたことを書き綴ってきた。その締めくくりにぜひ取り上げようと思った事が一つあった。ところが、忙しさにかまけてできないでいた。それを…

西からの風7 ~教室にて5~

◆ 幾つかの導きとなる言葉 《自分のなかのトラウマを問うということは、それ自体、人間にとって生を励まし豊饒化させる働きをする肯定的経験と、それを破壊する否定的経験、そのどちらがその人間の世界観を定める基礎経験の地位を占取するかの主導権争い、こ…

西からの風6 ~教室にて4~

◆トラウマとの対決という新たなる人生のステージ 児童期における「無視」という暴力経験の雛型性はどの点にあるのか? 既に触れた問題ではあるが、念を押したくなる。 キーワードは「グループ」であり、そして、イジメが「信頼関係の突如たる取り消し」とし…

西からの風5 ~教室にて3~

◆トラウマ大陸への視座 前回・「教室にて2」に私はこう書いた。その後の精査に基づき一部数値を訂正(太字)してくりかえそう。 学生たちのレポート「私のイジメ経験」(イジメられたにせよ、イジメたにせよ、傍観者となったにせよ、自分自身が経験ないしご…

西からの風4 ~教室にて2~

◆もうひとつのイジメの場、部活 バンド「神聖かまってちゃん」のリード・ヴォーカルである の子(のこ) は歌う。歌「友達なんかいらない死ね」で。 ショットガンであいつの頭ぶちぬいてやる/ シチューで食べたいやつがいる/ お友達ごっこしなくちゃいけないな…

西からの風 2 ~教室にて1~

◆「見下せる相手探し」の欲望の発見者——ニーチェ 私がいま非常勤講師を務めている或る大学の講義をとおして発見したことや考えたこと、その点描を重ねてみたい。その重なり、連続線がいったいどんな風景を浮かび上がらすか、あらためてそれを観たくなったの…