mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

『diary』で広がる人との出会い、世界との出合い

 私たちの『diary』やホームページを通じて人と人の出会いが広がっていくのは、とてもうれしいことです。最近も、次のような出会いがありました。素敵だなあと感じたので紹介します。

 一つは、千さんこと千葉さんの『季節のたより』を通じての出会いです。「ヘラオオバコ」の記事を書くなかで、日本では要注意外来生物として扱われるヘラオオバコが、西洋では古くから薬草として使われていることを知った千葉さん。さっそく参考にした『ハンガリー暮らしの健康手帖』の記事の紹介と、写真の使用についてホームページ管理者の方に問い合わせをしました。
 すると共同管理者の鷲尾亜子さんからは快諾とともに、少し前にハンガリーのニュースで、 《 ” japánkeserűfű ” (直訳すると「日本の苦い草」)という植物が、侵略的外来種として猛烈な勢いで拡大している》と報じていたので調べると、それは「イタドリ」であること。また食べることもでき薬草でもあることを知って、まるで「ヘラオオバコ」の話とは、逆バージョンのようだ、と記されたお返事をいただいたとのこと。

 さらにdiaryに「ヘラオオバコ」の記事を正式にアップした後には、丁寧にツイッターで次のような紹介もしてくれました。

         

 一方、千葉さんは『ハンガリー暮らしの健康手帖』のなかに、ロシアのウクライナ侵攻に対するハンガリー政府の基本姿勢について触れた記事を見つけたそうです。それを読んで、ウクライナの隣国であるハンガリー政府の主権国家としての姿勢に驚いたとのことでした。

 出会いの中でそれぞれにそれぞれの発見があり、そのことを通して私たちの世界を見つめ豊かさを育んでいく。小さな出会いですが、とても素敵です。

 もう一つの出会いは、今はなき現代美術社の教科書と、その社長をされていた故・太田弘さんに魅せられ、個人的に調べているという近島哲男さんです。
 近島さんは、長いこと印刷の仕事にたずさわられてきた方です。そんな近島さんが、調べていくなかで、私たちが発行する『センターつうしん別冊16号 子ども 教育 文化』の「宮城の教育遺産16 短命だった教科書づくりの記」に辿り着きました。
 「教科書づくりの記」は、美術の教科書づくりではなく、小学校生活科(1、2年生)の教科書づくりについて記したもので、その教科書づくりに関わった宮城のメンバーによる話し合いをもとに、当時所長だった春日が編集まとめたものでした。
 現代美術社が、なぜまた小学校の生活科の教科書づくりを? と思われるかもしれませんが、そこに太田弘さんが教科書を通じて何を若者たち、子どもたちに手渡したかったのかという深い思いを汲みとることができるように思います。
 近島さんは、早速ご自身のホームページで、「教科書づくりの記」について触れた文章を「未来へのバトン」の(追記)として書いて下さっています。ぜひお読みください。

 「未来へのバトン」というタイトル、まさにそうだなあと思いました。

 明日は、参議院選の投票日。どんな未来へのバトンを子どもたちに渡すのか、一人のおとなとしての責任を感じます。私は、亡き父母が私に手渡してくれた「平和へのバトン」を未来に渡したい、託したいと思っています。(キヨ)