mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

【お知らせ】絵本学会 絵本フォーラム2023

  近島さんが「絵本の製版と印刷」と題し講演

 今年も、あと残すところ1週間を切りました。今年は、どんな年でしたか。研究センター的には、コロナ感染症の法的位置づけが2類から5類に変わったことで、これまでできないでいた企画や活動が再開できた1年でした。再開はいいのですが、問題は私の方でした。しばらく間が空いたために、いやはや《あれはどうしていただろう》《これはどうだったろう》と過去の資料をひっくり返したり思い出したり、これまで罹らないでいたコロナにもとうとう罹ってしまったりと、鈍っていた頭と体に鞭打って、ようやく1年の締めくくりかな?という感じです。

 ところで、みなさん近島哲男さんを覚えていらっしゃいますか? 近島さんは、長いこと写真製版・印刷の仕事に携わり、現代美術社の教科書とその教科書づくりをした社長の太田弘さん(故人)に関心を持たれたことから、太田さんが宮城の先生たちと生活科の教科書づくりをしたことを知って連絡をくれた方です。その後、近島さんからは自費出版された『花と木沓』という素敵な本を贈っていただいたりもしました。これらについては、それぞれdiaryで「『diary』で広がる人との出会い、世界との出合い」「『花と木沓』、物静かな北国からの風のたより」紹介しています。

 その近島さんから、しばらくぶりにメールをいただきました。メールを開いてびっくり。まだ少し先の話になりますが、なんと来年2月10日(土)14時~に、筑波大学東京キャンパスで行われる《絵本学会  絵本フォーラム2023》で、「絵本の製版と印刷」と題して講演をするそうです。

 本の話題というと、主には本の作者だったり内容だったり、あるいは流行りに関することではないでしょうか。モノとしての本ができるまでの、その行程についてはなかなか注目されませんし、話題にもなりません。しかし、その行程がなければ私たちの手元に本は届きません。そして、その行程に携わる人たちにはそれぞれに仕事へのこだわりと、そのこだわりに伴うプロとしての技能と技術があるはずです。
 きっとフォーラムでは、製版と印刷の仕事をされてきた近島さんだからこそ見えるもう一つの絵本の世界が語られるのだろうと思います。
 東京の企画ですが、貴重な機会です。興味関心のある方は、ぜひ参加してみてはいかがですか。(キヨ)