mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

正さん 高野山から熊野本宮大社へ(その6)

【6日目】4月12日(火)    (晴れ 22℃ ちょうどよい)
  仙台へ  「湯の峰温泉紀伊田辺駅りんくうタウン

 
お宿の部屋から温泉街が見える。
温泉地はこの近辺に後2つほどあるが、

熊野本宮からの山道を歩いてくれば、
まずは、この温泉地にたどり着く。
だから、宿はここしかないと思った。
山峡にひっそりと佇み、鄙びたにおいのする町並み。
落ち着くなあ。

ネット情報に
“ この民宿はとてもいいのですが、ただ一つ、食事がお弁当なんです。
  お部屋でお弁当を食べるのがちょっと残念でした。” というものがあった。
それを見て、ん? どうしようかと思ったが、
コロナのせいだからしょうがないんだと納得。

ところが、全く違っていた。
手作りの郷土料理がたくさん並んだ。
たぶん、お客がおいらだけだったからだろうな。
エネルギーゼロだったので、出されたものは全て平らげた。

世界遺産「つぼ湯」に入る(6:30)

 
山歩きが続いたので、早寝早起きになってしまった。
宿のとなりが “ つぼ湯 ” の受付所だったので行ってみた。
すると、6時半(入浴時間は30分)から入れるという。よしよし。
先客が出てきて「いやあ、すごく熱くてだいぶうめましたから。」と言うので、
「ありがたいです。じゃ最適温度ですね。」と言葉を交わした。
あっつー! とんでもない熱さで、指先も入れらんねえ。
さっきのお方は、これに入ったのかあ!?
ゆっくりつかって、この旅の回想をしようと思っていたが、とんでもねえ。
入れるまでに、20分ぐらい水をじゃんじゃん流し続けた。
源泉いったい何度なんだよ~。
裸で待ち続けるしかなかった。寒かった。
残り10分ほどのとき、無理矢理入った。
足の裏で底の方を探ってみた。
ふむふむ、奥に向かって確かにつぼのようになっていた。

案内板によれば、熊野詣の湯垢離場として有名になっていったらしい。
ここで身を清めて聖域に入っていくということか。
帰りに、「つぼ湯入浴証明書」をもらった。
“ ありがたい ” と思うことにした。

◇バスで紀伊田辺へ(8:29発~10:10着)
今日中に仙台まで帰れないこともないのだが・・・
せっかくここまで来たんだから、ゆっくり行こう。
関空の近くで一泊し、明日昼の飛行機でさよならだ。

バスで1時間40分。
ずいぶん時間はかかったが、
山深い村々を眺めながらのバス移動は楽しかった。

紀伊田辺駅周辺を歩く(10:10~12:00)
コーヒーが飲みたいもんだと、町をぶらつく。
なんかおしゃれな店に「梅専門店」と書いてあった。
ああ~南高梅の地元だもんなあ。
通り過ぎようとしたが、入ってみた。
するとそこは、南高梅を使った創作和菓子の店だった。
あのスーパーでよく見かける南高梅とは全く違っていた。
梅1個で500円というお菓子や梅味のチョコレートなど、
そこでしか買えないものだった。
お土産に買った。

りんくうタウンに向かう(JR紀伊田辺駅12:32発~14:25着)

今日のお宿のホテルに着いたら、無性にお寿司が食べたくなった。
なぜなら山を歩いているときは、お弁当と飲み物、飴しかなかった。
というのも、宿の近辺には店というものがなく
甘い物や果物など行動食を手に入れるすべがなかった。
じゃ、4日分をしょっていくか。とんでもねえ。

体が “ 寿司 ” と叫んでいる。
漁港が近くにあるというので、寿司を求めて歩き回った。
いろんな人に聞きながら、何とか見つけた。

【7日目】4月13日(水)    (晴れ 25℃ 暑い)

関空 から 仙台へ(12:20発~13;30着)

海の中に関空が見えた。気温が上がっているので水蒸気で霞んでいる。

こんな風景を見ていると、小辺路歩きの4日間は夢だったのではないかと思う。

◇旅のテーマは「老人よ 荒野をめざせ!」 だった
楽しかったか? と聞かれれば、「もちろん」と答える。
何が? と聞かれると、うまく言葉では言えない。
ただ、歩いてみたかったのだ。
昔の人が、参拝のために切り開いた山深い道。
ひいひいしながらも、体全体で “ 熊野古道 ” を感じた。
もう、こんな旅は、二度とできないだろう。
決行して本当によかった。
姥捨て山にならなくて何よりだった。

次は、どこを歩こうか。
今の自分を知れば、無謀な山域は避けられる。
ゆっくりと探すことにしよう。

* “ 小辺路歩き”を考えている方、分かる範囲で情報提供します。
  このブログに問い合わせてください。