mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

正さん「熊野古道」伊勢路 ひとり旅2

伊勢神宮から那智の滝』 200kmをせっせと歩く




【2日目】4月17日(月)晴れ 22℃
       ~ 女鬼峠 16km ~

試しの歩き
全行程と自分の体力を考え、一日に歩く距離を20km前後に設定した。
それで区切ると、この女鬼峠だけがぽつんと浮く。
ま、初日だし、伊勢路の峠越えがどんな感じなのかをつかむにはちょうどいいかもしれない。
それに、今回使う地図は高低差が分かりにくいので、歩けば立体的に見えるようになるだろうと思う。
いつものように、自分のペースを知るための日にしよう。

◆ 女鬼峠へ


         「永昌寺」と「ありがたい道標」(9:00)


       正面が登り口へ通じる道だ(9:25)

出発した田丸から「原の大辻」まで県道沿いの歩きだった。
あまり楽しくはなかった。
ここを入って少し進むと、左側に登り口があった。
やっと古道を感じられる。
熊鈴とストックを取り出す。
やっぱり土の方が歩きやすい。
しかし、峠の印象が全く思い出せない。
なぜだ?

◆ お茶の産地? (11:00)
柳原観音を過ぎた辺りから古い街並みの中を歩いた。
至る所にお茶畑が目に付いた。
畑から出てきたおばちゃんに声をかけた。
「この辺りずいぶんお茶の畑多いですねえ。」
すると、
「ここから先も茶畑はどんどん出てきますよ。静岡と九州、そしてここ伊勢地方が日本三大産地なんですよ。」
「へえ、そうだったんだ。」
「車に気を付けて歩きなさいよ。」
おばちゃんは、お茶販売の大きな倉庫群の中に入っていった。
あ~ 一杯飲ませてほしかったなあ。


           別の日の茶畑(栃原の近く)

阿弥陀寺で休憩だ (11:30)
休まずにひたすら歩いてきたので本日のゴールは目の前。
まだ11時半じゃないか。じゃ、休もう。
お寺があったので、一応拝んでからお昼を食べることにした。
朝ご飯の代わりにおにぎりにしてもらっていた。
歩き旅の時は大概そうしていた。
ぼんやり空を眺めながら食べた。
電線に止まったカラスがじーっとおれを見ている。
“ 君は、一人でなにをやってるの?”
そう言われた気がした。
自分でも、“ 何でこんなところに一人でいるんだろう?”
なんて、ちょっと思った。
仏様に聞いてみるか。

◆ 校舎利用の「阿曽温泉」に浸かる(14:00)

まだ昼。あまりにも時間が早すぎたので、近くの温泉を検索した。
すると、近くはないが小学校の跡地を利用した温泉が見つかった。
本日の歩きに対してのご褒美としては、いささか大げさすぎるが
足の小指がこれまでになく痛かった。
状態を確かめつつ、ゆっくり休めないと明日から歩けないんじゃないか?
だから、温泉。

脱衣所でおそるおそる靴下を脱いだ。
ありゃ!両小指の爪が真っ黒になってる。
特に左小指の爪がぷらついている。まいったな。
最高のお湯につかりながら考えた。
上り下りのあることを考慮して、普通の靴下に登山用靴下をかさねた。
これは去年の小辺路歩きでもそうだった。なんでもなかった。
今回、下りで小指痛いなあとは感じていた。
休憩を取らずに歩き続けた? 爪が伸びてた?
ん~。伸びてないとは思わないがそれほどでもない。
上がってから爪切りを借りて、まずは切った。すごく痛かった。
小指の気がかりはあったが、この山間の学校温泉はのどかで、また来たいと思う。

◆ 栃原のお宿 (16:00)
夕食の後、ご主人からこれからのルートについて詳しくレクチャーしてもらった。
特に迷いやすい「ばか曲がり」は地元新聞にも掲載されていて、それも読ませてもらった。
また、道の駅近くの人気ラーメン店も紹介された。よし、お昼決定。
ご主人によると、熊野古道は中辺路が有名で、伊勢路を歩く人はめっきり減ってしまったという。コロナの影響もあって、寂しい限りだと嘆いていた。
そういうわけで、本日も私1人の貸し切りだった。

爪の間に、四国で手に入れた「万能馬油」を塗り込んでカットバンで押さえ、靴下をはいて早々に就寝。