mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

総理退陣で一言

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 1年9ヶ月になるコロナ禍の中、定着したことがある。東京に住む孫たちとの電話定期便がその一つ。毎年、夏休み、正月、ゴールデンウイークには遊びに来てたのだが、都内からの外出ができないため、毎週土曜の夜、電話やSkypeでの会話をするのが楽しみになっている。 昨晩9月4日の6年生になった孫の話題は、日光への修学旅行。コロナのため中止になったことを寂しそうに話していた。

 電話が終わって、ふと頭に浮かんだのが、日光の東照宮の三猿。「見猿・言わ猿・聞か猿」を思い出したのは、菅総理自民党総裁選への不出馬発表が前夜から大ニュースになっていたからだろう。

 コロナ禍の中で苦しむ医療現場や国民の姿をどれだけ足を運んで見てきたのだろうか。まったく現実を見ない、まさに「見ざる」。
 総理になって最初に断行したのが、日本学術会議の6名の委員の不承認だったが、その説明や理由をとうとう未だに言っていない。具体的な説明や根拠となる理由を言わない「言わざる」。

そして質問を受け付けない会見を何度テレビで見てきただろうか。本人に対する批判や質問は聞かない、聞く耳を持たない「聞かざる」の連発。

具体例はいくらでもある。まさに三猿を実践し続けてきた1年間だった。
 得意技は人事権を握って、あらゆることを有無を言わせず強行してきたことだが、最後の最後に、その人事権が効力を発しなくなり、退陣に追い込まれたのは、皮肉とも言える。

 今日、日曜日のテレビや新聞は、次期総裁の話題で持ちきりだ。でもその中で許せないのは、自民党の次期総裁が自動的に総理大臣になるかのような言い方を、番組の出演者たちが何の疑いもなく話す場面があまりにも多いことである。自民党総裁を選ぶのは、自民党の国会議員や全国の自民党員だが、総理大臣を選ぶのは、国会の仕事=国民全体の仕事であることを忘れているとしか思えない。 やはり長く続いた自民党の悪政を正すチャンスは、次期総選挙となる。反自民勢力がどう結集するかが鍵になるのは間違いないことと思う。 <仁>