mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

年末のテレビ番組から ~ 新年の抱負にかえて ~

 その「感性」に共感!

 コロナ禍でみる機会が増えたのがテレビ。その中で結構頑張ってるなと共感した12月の二つの番組について、新年の挨拶代わりに記したいと思う。

 一つ目は、久しぶりに見た日曜夕方の『サザエさん』から弟のカツオの言葉。
 担任の先生から将来何になりたいかと問われたカツオの答えは「政治家」。さらに先生の「なぜ?」とのつっこみに、カツオは「書いてある文をそのまま読めたら政治家になれる」と得意気に答えた場面だ。確かに国会の中継を見ていても、野党の質問に答える総理はじめ各大臣は、ペーパーを読み返すだけの場面があまりにも多い。というか、ほとんどの場面といってもいい。カツオでなくても、あれなら自分でもできると思ってしまう。
 ただ読むだけなのに、たまに読み間違えをするのだから、たまったものではない。他人が書いたものを読んでいるのは、子どもでも分かってしまう。
 そして、それがたとえ漫画とはいえ、公共のテレビ番組で発言するのはさまざまな制限があるだろうに、カツオにそれを言わせた作者と、そのまま放映したテレビ局に共感した。

 二つ目は長寿番組の『徹子の部屋』。年末のゲストはタレントのタモリ
 徹子さんに「来年はどんな年になると思いますか?」と問われたタモリの答えに、背中がぞくっとした。笑いながら「誰も予想できないですね」に続けて、少し表情を真顔に変えて「来年は『新しい戦前』になるんじゃないですか」と、さらっと言ってのけた。
 敵基地攻撃能力をはじめとする閣議決定された安保3文書。それに伴う防衛予算の激増。そんなことがタモリに「新しい戦前になる」と危機感をつのらせて言わせたのに違いない。たかがお笑い芸人の発言ではすまされない。芸人特有の感性がある。
 今、マスコミでは、原発やアベノミスを批判すると、とくにテレビは一発でアウト。何人かのコメンテーターが番組から退場させられている。そんな中でのタモリの勇気ある発言にこれまた共感。

 しかし、ここで満足していては話にならない。私たちはどうすればいいか。何をしなければならないか。ただ「読むだけ」の政治家に退場してもらうために、そして「新しい戦前」にさせないための取り組み・活動が求められているのではないか。そうでなければ、カツオもタモリも満足しないだろう。新年早々の決意にしたい。<仁>