菩提の道場 ~8日間で愛媛を歩く~
3月14日(木)仙台出発~
東京から寝台特急サンライズ瀬戸 22:00発-坂出 15日 7:08着
【1日目】3月15日(金)
《なぜ「へんろ」なの?》
ずいぶん前のこと、NHKで海沿いを歩くお遍路さんの番組を目にしたことがあった。一人ただ黙々と歩く姿が印象的だった。目的を問うインタビューにどう答えていたかまでは記憶にないが、それぞれになにやら重いものを抱えていたように思う。
自分はそこに興味を持ったのではなく、歩き続けると内面にいったい何が生まれるんだろうか、何かあるんだろうか、どれくらい歩けるものなんだろうか、という仏様とは全く無関係のものでした。単なるアウトドア好きなだけなのかもしれません。
2年前に、徳島県の1番札所から歩き、高知県を回り、40番札所までを終えていました。歩くときは、自分の「にせ遍路」が表に出ないように心がけた。それは、巡礼の地を汚してはいけないという最低のマナーなのだと自分では思っているからだ。
今回は、愛媛宇和島からのスタート。ちなみに、88カ所を一度にまわろうとすると、約60日かかると言われている。仕事もあるので、それはできない。いわゆる「一国打ち(一つの県をまわる)」が自分のやり方なのだ。
◇65番三角寺へ (晴れのち曇り13℃)
JR坂出ーJR伊予三島(8:41)→ ヒイヒイ徒歩 6㎞ → 三角寺(11:00着)
(13:15着) ← はあはあ 6㎞ ↲ (11:30発)
本当は宇和島からのスタートだが、まだ時間があるのでここで電車を降りて、65番三角寺に行くことにした。とにかく今回はできるだけ歩く割合を増やそうと思い、荷物も最低限にしたつもりだ。
えっ!あの山の上か! 65番三角寺山門(標高360m)
ウオーキング気分で歩き出したが、へんろ道がはっきり分からなくて、最初の4.50分はペースを上げすぎた。ずっと登りだったので予想した時間よりかかってしまう。あせる必要もないのだが、駅まで戻り宇和島までの電車に乗ることを考え、あせってしまった。さらに、靴をしっかり固定しなかったので豆ができた。荷物の重さも加わって、しんどかったな。
みかんが実り、菜の花があちこちに黄色い春を広げていた。
三角寺からの下り。瀬戸内海の春、のどかでいい眺め
道ばたにみかんが
道:今はどんなに山深いお寺にも車で行ける道ができているけど、昔のへん
ろ道がまだまだ残って いる。民家のすぐ脇にも。暮らしの中におへんろ
65番三角寺山門 (標高360m) さんも同居しているのが四国じゃ。
JR伊予三島~宇和島へ(16:50着)
桜と思いきや「すもも」だった。いよいよ明日から歩きが始まるので、夕食は有名な鯛茶漬け。上品でうまかったがけっこうなお値段。ぜいたくは控えましょう。修行ですから。(正)
宇和島駅のスモモの木