mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

正さんのお遍路紀行(四国・高知編)その6

【6日目】10月12日(木)28℃  ~ 足摺岬から宿毛方面を巡る ~

宿(四万十市)車 8:00 ⇒(40km)38 金剛福寺 9:30 ⇒(98km)40 観自在寺 12:30 ⇒(30km)39 延光寺 13:30 ⇒(30km)宿(四万十市)17:00

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       山門到着              38金剛福寺
 昨日のおんちゃんの言う通り、車でよかったかもしれない。足摺岬にかけて少しずつ登っており、ママチャリではしんどかったと思う。それにもう一つ。今日自転車を使うと、最後の39番は距離的に次の日に回さなくてはならない。そんなに急ぐ旅でもないが、帰りの余力も残しておかねばと思った。
 金剛福寺は、これまで回ってきた札所とは何かが違う感じがした。静けさの度合というか、寂寥感というか、最果てという地理的なものから来るのかもしれない。観光地化されていても、お寺自体はそういう雰囲気を持っていた。

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      足摺岬灯台             やせました

 お寺からすぐのところ灯台がある。その下に散策路があるので少し歩いてみた。あ~ここだったかあ。ずいぶん昔にバイクで来たことがある。それが室戸岬だったのか、ここ足摺岬だったのか、よく分からなくなっていた。当時と同じ場所でパチリ。

《愛媛に突入》
 40番観自在寺は愛媛の最初の札所になるところだ。そこまで行こうと考えたのは、次の41番龍光寺(宇和島近く)まで53kmもある。ここ観自在寺を回っておけば、愛媛のお遍路は宇和島から歩いて回れることになる。というわけで、車で行ってしまえと考えた。ところが、山門への細い路地がなかなか見つからず四苦八苦した。

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          40観自在寺

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          正面奥が山門

 この後はいよいよ今回最後となる39番延光寺だ。

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      39延光寺            亀が持ち帰ったとされる梵鐘

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      こうやって背負ってきた。らしい。

四万十川沿いを走る》
 以前来たときに、いわゆる沈下橋を通ったり、川沿いの鮎茶屋でニジマスほどもある鮎の塩焼きを食したりしたことがあった。今回の高知編も無事終わったので、川沿いに走りながら鮎茶屋を探したのだけれど、くねくね走るばかりで市街地に出てしまった。おそらくもっと上流の方に行かねばならなかったのだろう。残念。その代わり、四万十温泉でとろけることにした。

《徳島、高知の経験が2019年の愛媛、2020年の香川へとつながる》
 まず第一に、歩くことをしたいのなら、車は絶対要らないということがよ~く分かった。使える部分もあったのは確かだけど、それなら公共交通機関を使えば済むことなのだ。
 二つ目は、荷物を極力少なくすること。歯ブラシぐらいはあってもいいけど、ひげそりなんかは要らないな。あと、お参り用の線香、ろうそく、お経の本、納経帳など、ずた袋に入れて首から提げるんだけど、中味だけザックのポケットにうまく収めて、一つにした方が絶対いいと思った。初めてのことだったから、ずた袋は必須だと思ってきたけど、大事なのはその中味だと気がついた。それから、菅笠。かぶらないときは手に持つしかないんだけど、金剛杖もあるので手がうまく使えないこともあった。ザックにフックをつけてかけられるようにすべきだ。
 そして三つ目は、宿の位置をどこに取るか。連泊になってもいいから、無駄な戻りを極力減らすこと。一筆書きなら、そんな心配は要らないんだけど、次の愛媛は自分の体力に合わせて無理なく歩こう。いろいろ思うことはまだあるが、徳島編より進歩したのは、自分一人の考えで巡ったことかな。あ、忘れてた。季節を選ぶんだった。6月も10月も暑くてかなわんということが分かったので、3月4月あたりがいいのかなあ。


【7日目】10月13日(金) ~ ひたすら仙台を目指す ~

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          瀬戸大橋

 四万十市、9時出発。須崎から高知自動車道に入る。瀬戸大橋を渡り山陽道 ⇒ 神戸JC から中国道 ⇒ 吹田JCから名神道 ⇒ 米原JCから北陸道 ⇒ 新潟JCでストップ。深夜零時から夜間割引になるので仙台まで突っ走ろうと思ったのに、磐越道が工事(安田インターから西会津間)のために夜間通行止めになっていた。ということは、一旦安田インターで降りることになる。しかし、まだ午後10時。割引は受けられない。やむなく2時間の休憩となった。寝ないように頑張る2時間は修行だった。工事区間は49号を走り再び高速へ。やっと泉パーキング下車。自宅に着いたのは午前3時30分。出発から約18時間。車はもう嫌だあ。

《追記》
 やっと高知編が書き終わった。これで四国お遍路88カ所の旅を記録できたなあとほっとした。そうしたら、一枚のハガキが届いた。何ということだ!徳島でお世話になった宿の主人の訃報だった。3月に闘病中の知らせをもらっていたので、気にはかけていた。あのご主人のおかげで、お遍路のイロハを知ることができたし、最後まで回ることができたのだ。あまりにのタイミングに唖然とした。行きたいけれど、四国は遠すぎる。妹さんが宿を引き継ぐとあった。そうだ、お線香の代わりに、徳島編を送るのはどうだろう。(2020.8.17)