mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

モヤモヤには厳しい追及が必要です!

 「それは国会がお決めになること」「お答えは控えさせていただきます」、国会での政府関係者の答弁を聞くたび「間違ったことは言っていないが、何かおかしい!」と、何だかモヤモヤした気持ちになることがありました。
 国会議員の裏ガネ問題で、野党から証人喚問を求められた岸田首相も「国会がお決めになること」と神妙な顔で宣(のたま)っていました。心の中では「やらないよ」と思っているくせに、自分で「やりません」とは言わないのです。その代わりに「多数派を自民党が握っていて100%否決する」ことがわかっている国会に、さも「中立的に判断する」かのような印象を与えながら「委ねる」のです。自分の手は汚さず守りながら結果的にやらない方向に持っていく極めて狡猾なやり方です。

 先日、大竹まことさんと山崎雅弘さんの対談の中で「日本社会を蝕み続ける詭弁とウソ」というテーマでこの問題が取り上げられたのを聴き、目の前の霧が晴れるような感覚を覚えました。
  国会で多用される詭弁は、「ごく常識的な言葉」を連ねてあるので一見「もっともらしく、丁寧で、謙虚そう」に見えるが、実際には聞かれたことには答えず、はぐらかし責任を取ろうとしない「傲慢で悪質な態度」であるとの説明に大いに納得しました。国会議員が悪事に手を染めたときの「その意図はなかった」「誤解を与えたならお詫び申し上げる」なども一見丁寧そうですが、そのココロには「自分は悪くない」「あなたの理解力こそ問題」との本音が見え隠れしています。つまりは反省などしていないのです。
  「お答えは控えさせて云々」には「その理由は?」と突っ込みが必要です。つまりは謙虚に見せかけた「答弁拒否」なのです。それにごまかされたのでは、国会議員も報道するマスコミも国民の知る権利の負託に応えたことになりません。「そのご指摘は当たりません」も同様。「当たるかどうかはあなたが判断する問題ではない。こちらが問題だと認識しているから取り上げているのだ。答えろ!」と突っ込むべきでしょう。

  国会議員やマスコミが政府の詭弁に惑わされずに厳しく追及を続けることで、国会が文字通り国民主権を体現する議論の場になることを期待します。(エンドウ)