mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

教え子からのメッセージ

 私の最初の赴任地は、山形と福島、宮城の県境七ケ宿町の僻地校。3年生の担任。今からちょうど50年前のことになる。
 そのときの教え子Y子さんとは、なぜか今も交信が続いている。Y子さんは、衣服デザイン及び縫製の仕事につき、紅白歌合戦に出場する歌手の衣装をつくるなど、才能を発揮していた。その後、独立し仙台に住み、ドイツ製のミシンや専門機械を準備し、個人営業を始めた。生地や糸の発注などから、全てを一人で行っていた。しかし、3.11の東日本大震災で、仕事場が完全に破壊され、相棒のミシンなどの機器も壊れてしまった。

 実は彼女は独立して仙台での仕事を始める前、自分を見つめ直すのだと、一人スペインへ行き、スペイン・フランス国境にそってポルトガルまで歩く、という試練を自分に課し、数百キロを見事に歩ききったという強者でもあった。
 そんなY子さんを、その腕を見込んで、関西の会社が採用。その後ベトナムの工場長となり日本を離れ、現地での指導に精力を尽くし、現地の若者にも慕われていた。
 そんなY子さんも、七ヶ宿で生活を続けている高齢となった両親の世話をするため、定年前に会社を辞め、日本に戻ってきたのが3年前になる。今は介護施設に入った父親の所へ毎日、面会に歩いて行きながら、家では認知症となった母親の面倒を見ている生活が続いている。

 Y子さんは、テレビは信用できないから嫌いだといい、優れた語学力を活かし、世界の情報集めて、日本では知らされていない情報を届けてくれる。
 そして時々、日本の国の姿を、彼女ならではのエスプリの効いたメッセージを届けてくれるのだ。最近のメッセージを紹介してペンを置きます。

日本には謎の鳥がいる。
正体はよくわからない。
中国から見れば、「カモ」に見える。
米国から見れば、「チキン」に見える。
欧州から見れば、「アホウドリ」に見える。
日本の有権者には、「サギ」だと思われている。
でも鳥自身は、「ハト」だと言い張っている。
私はあの鳥は、日本の「ガン」だと思う。

 何とも愉快である。座布団10枚!! (仁)