中村哲さんの生涯を描く劇場版『荒野に希望の灯をともす』の仙台上映会が、いよいよ今週の8日~10日の3日間の日程で開催されます。(写真上)
中村哲さんについてはすでに多くの方がその活躍をご存じだと思います。中学や高校の教科書でも紹介されています。小学校の教科書では、教育出版のみが6年生の社会科で紹介しているようです。
単元名は「世界の人々の平和的共存について考える国際」サブタイトルに「世界で活躍する日本人から学ぶ」となっています。しかし日本政府のとっている行動は、このタイトルとは正反対ではないでしょうか。今こそ子どもたちと世界の平和を考えるときだと思います。そのためにもこの上映会で中村さんが何を求めていたかを観て欲しいと願います。
中村さんに関わって、先月末に朝日新聞デジタル版で素敵な記事を見つけました。
中村さんの母校である福岡県古賀市古賀西小学校の6年生が、2年かけて中村さんの生涯を紹介する絵本を作成したそうです。表紙には中村さんが座右の銘としていた『照一隅』(一隅を照らす)。
絵本には次のような場面もあるそうです。
中村さんは、小学校で隣の席になった級友の父親の影響で昆虫が好きになった。休日になると一緒にバスで山に出かけ、病弱だった中村さんは山歩きで足腰が鍛えられた。
「珍しいチョウが見られるかもしれない」。と1978年、アフガニスタンとの国境近くにあるパキスタンの高峰に登る登山隊に同行したのが、人道支援に取り組むきっかけだった。「もし昆虫に興味がなければ『アフガニスタン』と無縁であったろう」と、中村さん自身が著書に書いているのを紹介しています。
そしてその後、現地で治療の手が届かないハンセン病の患者らを目の当たりにした中村さんは、NGO「ペシャワール会」(福岡市)を発足させ、医療支援や用水路建設を続けたと続きます。
今回の上映会を企画した鳥居さんは、「高潔な日本人がいたことを誇りに思って鑑賞して欲しい。日本は閉塞感や不安感に包まれているが、中村さんが残した素晴らしいメッセージは生きる希望につながると思う」と話しています。
上映会でお会いしましょう。お待ちしてます。前売りチケット1200円も研究センターに残っています。お求めの方は連絡下さい。〈仁〉