mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

年頭のご挨拶

 皆さま、新年、明けましておめでとうございます。

 昨年は、2月末から年末まで、学校教育はコロナ禍で大変翻弄されてきました。当研究センターでは、その「コロナと教育」の状況について、つうしん会員の皆さまはじめ、多くの県内教職員の皆さまのご協力の下、2度のアンケート調査を実施しました。

 1度目は、3ヶ月間の一斉休校から学校再開された6月初旬に、2度目は、学校再開後4ヶ月余り経過した10月初旬に、行ったものでした。どちらも、単純集計に基づく中間報告は行っていますが、まだ最終報告には至っていません。でも、中間報告から言えることは、このコロナ禍を期に、これまでの学校教育は大きく改変させられようとしていることです。今回の調査からも、子どもたちの健康や心身の発達上の気がかり、関係性や生活上の気がかり、学校教育の在り方が大きく変質しかねないことへの心配、等が出されています。

 ここでは、具体的に述べられませんが、日本の教育政策はコロナ問題を理由に大きく舵を取り、GIGA(Global and Innovation Gatway for All)スクール構想を推進する実現本部を設け、日本の全児童にタブレットを配布する予算を計上しました。経済産業省文科省を超えて、世界の経済競争に打ち勝つ戦略丸出しの人材養成機関としての学校論を打ち出したのです。文科省はその路線に乗りながらも、これまでの教育も全否定しませんよと唐突に「令和時代の日本型教育」なる中間まとめ(昨年10月)を打ち出しました。
 GIGAスクール構想による教育のICTの推進(個別最適化の教育)と日本型教育の奇妙な組み合わせによる教育政策が性急に推進されはじめられています。

 私たちみやぎ教育文化研究センターでは、新年早々からしっかりこの動向を見つめ、子どもたちにとって、また日本の行く末にとって望ましい方向なのかどうかをよく検討し、問題の共有をしていく必要があると思っています。

 皆さまの本年のご協力を切に願い、新年の挨拶とさせていただきます。

         (みやぎ教育文化研究センター 代表運営委員 数見隆生)