mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

能登半島地震から ひと月以上たって思うこと

  日本の平和と安全を守るには?

 8年前に安保法制が強行され、元法制局長官が「集団的自衛権行使は敵となる相手国にわが国領土を攻撃する大義分を与えることでもある」と指摘したように、米国の動向によっては日本が望まない戦争に巻き込まれる危険性があります。戦いの準備をと考える人たちは「抑止力を持たないと他国から攻撃される」「先制攻撃も辞さない」と声高に叫びますが、それは軍拡競争を招くことになり、双方が戦争を企図しなくても何らかのきっかけで衝突が起きるリスクが増えます。武器の力で平和は守れません。

  大事なのは、戦争を起こさない仕組づくりです。域内の紛争を武力を排除して話し合いで解決する仕組みを作り、これまで平和を維持してきた東南アジア諸国連合ASEANに習い、協力しながら北東アジアの国々を含むアジア全体を視野に入れた平和の枠組みをつくる先頭に立つことではないでしょうか。これこそ平和憲法を持ち、戦後海外で戦争によって一人も殺し殺されもしなかった実績を持つ日本ならではの道ではないでしょうか。

 さらに言えば、防衛費倍増の年間5兆円の予算をミサイルや潜水艦などの購入にではなく、今回の能登半島地震の生活再建など被災者支援に大規模に投入したり、今後の災害に備えて防災拠点整備を充実させることなどに充てた方がいいと思います。
 日本の持つ科学技術力を最大現生かして、例えば海水を淡水化して飲料水にする大規模な装置を造ったり、移動式の大規模太陽光パネルと蓄電装置をセットにしたものを大量に備蓄したりと、被災した皆さんの苦難を可能な限り最小化することに目を向けるべきでしょう。被災から一月以上経ったのに、まだ寒空の下で生活している方々がいるなどあってはならない事態です。これこそが国民の安心安全を守る、政治の本来の役割ではないでしょうか。(エンドウ)