mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

夏休みこくご講座、参加ありがとうございました!

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 8月6日(金)開催の「夏休みこくご講座」は、平日の開催にも関わらず30名を超すみなさんに参加いただきました。ありがとうございました。

 講師の千葉さんは、退職前におこなった公開授業で、なぜあえて自主教材の「冬のこい」を選んだのか。そしてどのように授業づくりに取り組み、子どもたちと授業にのぞんだのか。授業を通じ子どもたちはどう変わっっていったのか。授業前日まで思案してつくった授業案や子どもたちの感想など多くの資料を用いながら、1時間半にわたって報告してくれました。
 具体的な授業を通じて、改めて文学作品をクラスで読み合うこと、授業することのおもしろさや奥深さについて考え合うことができました。
 参加者のみなさんからいただいた感想の一部を紹介します。

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★ 千葉先生のお話しから、やはり教師がしっかりと教材を読み込み、そしてその作品を好きでなければ、子どもたちと読みを深めていく授業をすることは難しいのだと感じました。「冬のこい」を読んでいく中で、子どもたちが言葉1つ1つから(例えば、母が「すわりこんで」という言葉から、ただ姉のために夕飯を炊いていたのではなく「自分を責めていた」ということまで)読みを深め、その情景をイメージできていることがすばらしいと感じました。こういう読みをさせてみたいと日々思っているので、千葉先生のお話は大変勉強になりました。
 国語の学習会に参加させていただくようになり、 皆で文学を読み深めることのおもしろさを感じています。今年は4年生を受け持っています。「一つの花」と「ごんぎつね」です。 今日のこの高揚感が冷めないうちに、取り組んでいこうと思っています。

★ ことばひとつひとつ丁寧に読むことの大切さ(冒頭のぞきこんでいた村治は、も)を、改めて実感しました。
 自分の授業をふり返ったとき、やはり授業の中で「話し合いの迷路」に入りこんでしまうときがあります。引きとるべき発言と子どもたちの議論にまかせていい発言をしっかり見極めなければならないと再認識しました。
 私自身も文章を細分化しすぎてしまうことがあります。先生のおっしゃったように、発問を立てることは大切ですが、どの発問を子どもたちにぶつけるかの吟味が大切になってくるとあらためて感じました。
 どんな作品でもどんな風に子どもたちに読ませるのか、国語の授業がクラスづくりに大きく関わってくるので、一つ一つを丁寧に真剣にぶつけていきたいと思いました。「冬のこい」や「かさこじぞう」・・・、子どもたち自身が考えてもみないことを、彼らのリアルな生活に出会わせることの大切さもあらためて感じました。

★ 文学作品を教材にすることについて、多くのことを学ばせていただきました。特に感想を書かせる時についてと、授業する際の心の持ち方を改めて学びました。
 作品の世界の中に入り込めているかどうか、作品世界に入った上で自分の考えを書いてもらうことで、子どもたちが文学作品についての学びを深めることにつながると思いました。
 授業する際も「教えたい」「おもしろい」と自分が思うことから授業を作ることが大切であることも学びました。

★「授業者の思い」が子供たちの心を動かし、変えていくことの事例に感銘を受けました。「教科書教材をこなすこと」に追われている毎日、「教科書にない教材」を選択し、公開授業までする。そして支え協力してくれる仲間がいるのに感動しました(忙しい日々なのですが、そのような時間も確保したいです)。
 子どもたちの現状として映像に囲まれじっくり文章に向き合い読み取ったりするのに集中力の続かない子、音読そのものがむずかしい子もいます。教材そのものの魅力もあるのでしょうが、楽しく簡潔に、しかも考えの深まる授業づくりを目指していきたいです。

★ 教材研究を深く行うことや子どもの力を信じることの大切さを学べました。私も教師がえがいた絵を子どもに伝えようと必至になってしまうことが多々あります。そうではなくて、子どもたち自らが絵としてえがき、映像として動かすことが一つの目標であると新たに学ぶことができた。

★ 一つの文学作品の授業研究だけでなく、学級経営も含めて子どもたちの成長や千葉先生の授業に対するお考えなど、たくさん勉強になりました。特に “ 教師が持っているイメージを子どもたちに説明するのでなく、子どもたちが自分達で文学作品のイメージを持てるよう考えさせることが大切だ ” というお話は、自分を省みて反省させられたことです。文学作品だけでなく、他の教科や生徒指導など、ついつい自分の価値観を押しつけてしまいがちになってしまいますが、もっと子どもと一緒に子どもの視点で考えていくことが大事だなと、今後の授業や学級経営でも意識していきたいです。