菩提の道場 ~8日間で愛媛を歩く~
【3日目】3月17日(日) ~ 深山幽谷と八丁坂を歩く ~(久万高原は雨・寒し)
43番札所(明石寺)から44番札所の大寶寺は75kmもあるので、ここは松山から久万高原までバス利用。あしからず。この日も13kmの山歩きを目標にした。
高原と言うだけあって、かなり寒いし、雨も降りそう。金剛杖を持つ手が凍えるので、手袋を仕入れた。季節外れの商品だったせいか、半額以下で驚いた。あったかさ2倍。
大寶寺を出る頃から本格的な雨になった。これから山を歩くことを考え、傘からポンチョに替えた。数年前に楽天球場でもらったやつだ。リュックまですっぽり入る優れものだと判明。大寶寺裏から続くへんろ道を雨の中意気揚々と歩く。
標識みっけ! 杉木立を岩屋寺へ
(写真・右)小さくてよく分からないかもしれないが、山道の左の細木にへんろ道
を示す札がかかっている。よほどのことがない限り、道に迷うことはない。
それでも迷うことがあることを後で知ることになるのだが・・・おいらは大丈夫。
本当はマイペースで山歩きを楽しみたかったのだが。岩谷寺の次にある浄瑠璃寺まで20km以上あるので、体力的に無理と判断。岩屋寺から今朝着いた久万高原まで戻ることにしていた。岩屋寺からバスが出ているのでそれに乗る予定。でも、12:45に乗り遅れると、車道を12,3kmてくてくと歩くことになる。岩屋寺到着のだいたいの時間は読めるが、山中何があるか分からないので、とにかく歩き続けるしかなかった。八丁坂はさほどでもなかったが、ここに来るまでヒーヒーハーハーだった。
八丁坂頂上
岩屋寺に向かって急坂を下りる途中に、山岳修験者の古くからの行場があった。時間に余裕ができたのでここで一服。行場に背を向けて、ふう~と煙を吐き出した途端、「バーン!」と落石の音。びっくりして振り向くと、行場のかなり上の方からだった。小石程度の音ではなく、かなり大きな石だ。
間違いなく天罰。「こんなところで空気を汚すな!」自然現象と分かっていても、そう思ってしまう。「すいませ~ん!」とスタコラ下りた。
せり割行場 45番 岩屋寺
なるほど。この場所なら「岩屋寺」だな。
できるだけ車道を避けてへんろ道を歩いたが、それが楽しかった。実際タイムレースなので楽しむ余裕はなかったけど。
今日は歩いていて5,6回おへんろさんに会った。みんな大きい荷物で黙々と歩いている。本物のおへんろさんだ。乗り物などに頼らない一筆書きなんだろうな。正直尊敬もするし、拝みたくもなる。今度来るときは俺もそうしたい。