先日、Kさんから著書「建築徒然草」を贈っていただいた。写真をふんだんに使い、門外漢の私でも読んでイメージをつくることが容易にできるように気を配った編集だ。 その中の1つの章が「建築家の箴言」。その一番目が「メタボリズム建築運動をリードした建築家・菊竹清訓のことば。(*メタボリズム運動とは「都市や建築は新陳代謝し、進化・発達する有機体でなければならないという主張」という)。
住宅でいえば、子ども部屋は作るべきでない。子供は、親がどんなふうに働いているか。そこでどう生活しているのか。お客様が来たらどこで勉強すればいいのか。見て考えればいいのです。そういうことをしながら社会性を学ばなければならない。それが家族というものです。
私はまったく考えたことがなかった。自分の家を建てる時もすべて他人まかせ、「出来上がったぞ」と言われて住み着いたのが今の家。菊竹の箴言の物差しを当てれば大失格の建物になる。(だからあの子どもたちに?)とつまらないことまで頭に浮かんできた。