mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

こんなお茶を濁したような答申でいいのか!

 中教審の「質の高い教師の確保特別部会」の「審議のまとめ」に対するパブリックコメント募集が、今週28日(金)まで行われている。「審議のまとめ」で述べられている内容と学校で働く教職員の思いとは、ずいぶんかけ離れているようだ。

 当研究センターと同じ公益事業部門として、子どもたちや保護者からの様々な悩みや相談に応えているみやぎ教育相談センターは、同時に学校現場の教職員からの相談も受けている。所長の瀬成田さんは元中学校教師で、今の教職員の置かれている状況や大変さについても熟知している。

 それだけに今回の「審議のまとめ」は、他人ごとではないのだろう。6月4日付け河北新報の「声の交差点」欄に投書が掲載されました。すでに読まれた方もあると思いますが、以下に紹介します。ぜひお読みください。
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 教育にお金 社会のために
 「朝入れたお茶を飲んだのが放課後」「気が付いたら夕方まで一度もトイレに行ってなかった」。これは笑い話ではない。「定額働かせ放題」とも揶揄される教員の現実だ。
 中教審の特別部会が教員確保策の提言をまとめた。内容は論外である。残業代の代わりに上乗せする月給4%相当の教職調整額を10%以上に引き上げるとしているが、これでは教員の時間外労働は減らない。いま必要なのは、教員の基礎定数を増やし、受け持ち授業こま数を減らすこと。部活動の地域移行を政府や自治体が本気で進めることだ。
 文部科学省によると、中学校教員は1日当たり平均2時間18分の残業をしている。10%はわずか45分にしかならないという。正当な残業手当を出すことこそが、時間外労働を減らす最善の手立てとなるはずだ。
 「先生あのね・・・」と子どもたちが言えないほど、学校現場は忙しい。割を食うのは子どもたちだ。不登校の児童生徒が30万人という現実を政府はどう考えているのか。もはや〇%を上乗せすればよいという問題ではない。

 政治を見ていると、軍備拡張が最優先されているように感じる。政治を変え、教育にお金をかける世の中にしないと子どもたちの未来が心配だ。