23日、沖縄慰霊の日。テレビを通して、小学1年生の安里君が自作の詩を一生懸命に朗読しているのを見た。テレビは一部だけだったが強く心に残った。全文を知りたいと思い、ネットを探して見つけた。Kさんが紹介したらというので、もう見た人が多いと思うが、全文を書きぬいてみる。
へいわってなにかな。/ぼくは、かんがえたよ。/おともだちとなかよし。/かぞくが、げんき。/えがおであそぶ。/ねこがわらう。/おなかがいっぱい。/やぎがのんびりあるいてる。/けんかしてもすぐなかなおり。/ちょうめいそうがたくさんはえ、/よなぐにうまが、ヒヒーンとなく。みなとには、フェリーがとまっていて、/うみには、かめやかじきがおよいでいる。/やさしいこころがにじになる。/へいわっていいね。へいわってうれしいね。/みんなのこころから、/へいわがうまれるんだね
せんそうは、おそろしい。/「ドドーン、ドカーン」/ばくだんがおちてくるこわいおと。/おなかがすいて、くるしむこども。/かぞくがしんでしまってなくひとたち。
ああ、ぼくは、へいわなときにうまれてよかったよ。/このへいわが、ずっとつづいてほしい。/みんなのえがおが、ずっとつづいてほしい。
へいわなかぞく、/へいわながっこう、/へいわなよなぐにじま、/へいわなおきなわ、/へいわなせかい、/へいわってすてきだね。
これからも、ずっとへいわがつづくように/ぼくも、ぼくのできることからがんばるよ
安里君は、沖縄戦のことを聞かされたことは2段落でわかる。だから今を平和っていうのなら平和っていいなあとつくづく思う。その感じ方は大人の私よりはるかに自然であり、単に人間が戦争をしない状態と考えるよりはるかに広い。「ちょうねいそう」も「ねこ」も「やぎ」も、「みなとにフェリーが止まっている」のも平和につながる。もちろん、他に避難をしなければいけなかったり、汚染濃度を測りながら売り買いをし食するなどの原発事故も安里君の描く平和には入らない。
この日参列した首相や同行した閣僚は安里君のこの詩をどう聞いただろうか。いくらなんでも何も感じないということはないと思うが・・・。
一日も早く、みんなで「へいわっていいなあ」と思いたい。
安里君の詩を見て、センターつうしん別冊の「しゅんすけ君のことば」の最初の口頭詩を思い出した。
おかあさん/がっこうってすごいんだよ/ぼくだけのつくえとね/ぼくだけのいすがあるんだ
おおきなこくばんがあってね/せんせいがいろんなことを/おしえてくれるんだ
おかあさん/じをかくのはね「こくご」っていうんだ/それからね「さんすう」は/すうじをかくんだ/そとであそぶのはね/「たいいく」っていうんだよ
1年生って、なんて素直なんだろう。だれでもこんなに汚れのない時があったんだと思いたい。あの人も、あの人も。私もあったはずだ。いつからどうして、汚れに汚れてしまったんだろう。
せめて、安里君やしゅんすけ君のことばに素直に心を動かしたい。少しは汚れが落ちるのではないか。