mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

ちょっと変じゃない?『いじめ問題再調査委員会』

 先日、知り合いから気になることを聞きました。

 南中山中の中学生いじめ自死の再調査を進めている上記委員会が、7月14日(土)に開催されたというのです。しかし仙台市の同再調査委員会のHPには、なにも開催のお知らせなどは記されていません。掲載されているのは、5月末に開催された第8回の案内だけです。どういうことなのでしょう? この再調査委員会は、《市民にいじめの問題を考えてもらう契機に》との趣旨から公開を原則に執り行われてきたはずなのに・・・。

 私自身は、協議内容によっては非公開もありうると考えますが、当委員会が当初の話し合いで公開性を原則としたのですから、その原則はきちんと踏まえる必要があるのではないでしょうか。会議開催は公開非公開にかかわらず、きちんと市民に周知する必要があると思います。

 ところで気になっていることの一つに、第6回の紛糾した会議以降、野田委員が会議を欠席していることがあります。会議での野田委員の発言や振る舞いは大いに反省してもらいたいと思いますが、一方では「いじめ」や「発達障害」の定義の問題、いじめ対策として導入されているスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの現状や課題、教職員の働き方や1学級の児童・生徒数など学校・教職員の条件整備など、これまでの第三者委員会とはひと味もふた味も違う多くの問題提起をしてきていたと感じます。同委員会の原則公開性も、その一つでしょう。
 今回の原則公開性の後退的事象が、野田委員の会議欠席と関係あるのかどうかはわかりませんが、これまでになされてきた貴重な議論や問題提起が無にならないようにしてほしいと思っています。

 その野田委員が、以下の会に参加し講演されることを聞きました。関心のある方はご参加下さい。

 7月25日(水)13時~、三越エルパーク第2セミナー室にて、藍の会12周年の企画が行われます。そのなかで野田さんが、いじめ自死仙台市の学校教育を考えるとの内容で、講演されるそうです。
 詳細など問い合わせは、藍の会代表の田中幸子さん(022-717-5066)まで。

                                 (キヨ)

東京エキストラ物語2 ~ 盗んだのは、✕ ✕ でした ~

 お世話になった映画監督のボランティア・エキストラをしに東京に出かけたのが昨年の12月。それから、すでに半年が過ぎた。その間に映画は、なんと海外の映画祭で最高賞を受賞し、今や全国で上映されて大盛況。監督は、すでに次回作の制作に向けて忙しく、この夏は海外での撮影となるらしい。その余波は、私の変わらぬ日常にも小さな波紋を呼び起こした。

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「ねぇねぇ、監督が映画祭で最高賞を取ったってよ。すごいね。あなたがエキストラで東京に行ったのって、この映画でしょ?」

「映ってたら映画デビューじゃん? すごいよ。」

 テレビを見ていた家族にそう言われて、平静をよそいながらも内心《映ってたらやっぱりすごいよな。映画デビュー、俺?》と、淡い期待が膨らんだ。その期待は、その一時でしばらくは忘れかけていたのだが、映画上映に先立つテレビ番組で放映されたメイキング映像の中に発見してしまった・・・。えっ映ってる?、映ってるじゃん!と、つい浮足立った。一緒に見ていた家族も、今の映ってたんじゃない。あの後ろ姿、そうだよね、と。淡い期待が一気にうなぎ上りとなった。その期待を自分で抑えてようとするのだが、うなぎをつかまえるのは難しい。どんどんどんどん私の手をすり抜けて上昇したのだった。
 さてさて、この顛末や如何に? それは言わないでおきます! みなさんのご想像にお任せします。

 ちなみに、映画のキャッチコピーは「盗んだのは、絆でした」ですが、私の場合「盗んだのは、(私の)心でした」と言ったところですかね。今年上半期、私に起きた小さな小さな、そして大きな波紋でした。( キヨ )

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『夏休み こくご講座 2018』の案内

 今年も「夏休み こくご講座」を行います。

 さて今回は、午前中に先生方の学習会が予定されているということから、午後からの開催となります。講座は半日開催となりますが、1日開催に負けず劣らず中身の濃い充実したものにしたいと思っています。

 講座の内容は、以下の通りです。ぜひ皆さん、ご参加ください。お待ちしております。

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 夏休み こくご講座 2018

 日 時:8月3日(金)13:30~16:30
 ところ:フォレスト仙台2F  会議室
 参加費:200円

 ◇第1部 全体会(13:30~14:30)
   授業づくりのセンスを磨く
     提案 春日 辰夫(前・研究センター所長)  

 授業は、子どもが教材である物語と出会うこと。そして教師は、授業の中で改めて教材と、そして子どもたちと出会いなおすことが求められます。そのためには、まず教師自身が教材である物語と出会うことが必要です。今回は、教師が教材と出会うために、物語のどのような言葉や文章に気をつけて読んだり、考えたりすることが大切なのか。その勘どころや目のつけどころについて話をしてもらいます。

 ◇第2部 授業づくりを味わう(14:40~16:30)
   ~『サラダでげんき』『ごんぎつね』をもとにして~

 同じパターンの繰り返しのなかで展開される物語のおもしろさや、言葉に着目することで見えてくる物語の豊かさなど、『サラダでげんき』(小1)『ごんぎつね』(小4)をもとに授業づくりのおもしろさや難しさをみんなで味わい、考え合います。

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季節のたより7 ネムノキ

夕暮れに 眠りにつく葉 咲きだす花

 ネムノキは万葉の昔より「ねぶ」の名で歌に詠まれていますが、多くの人に親しまれているのは、松尾芭蕉の「おくの細道」の象潟での句でしょう。

  象潟や雨に西施がねぶの花

 芭蕉にとって新潟は松島とならんで憧れの地。到着した日は風雨でした。「松島は笑ふが如く、象潟はうらむがごとし」。雨に煙る情景に愁いに沈む異国の美女、西施の面影を見て、雨に咲くねぶの花に想いをかさねて詠んでいます。雨にぬれたネムノキの花に出会うと、ついこの句が浮かんできます。

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                           雨にぬれたネムノキの花 

 歌人永田和宏氏は、「藤原俊成は、その著『古来風体抄』のなかで、桜の花を見てそれを美しいと感じるのは、私たちが花を詠んだ名歌を数多く知っているからなのだと喝破した。」と述べています。(岩波新書「近代秀歌」永田和宏
 私たちが、雨にぬれたネムノキの花を見て、どこか愁いのある美しさを感じてしまうのは、この芭蕉の句が意識の奥で働いているのかもしれません。

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             水滴をまとう、ネムノキの花姿

 ネムノキは、マメ科の落葉高木で、北海道を除き全国に分布しています。
 鳥の羽根のようなふんわり軽い雰囲気の葉をつけます。その葉が夜になると両側から合わさり、ぐっすり眠るような姿になるので「眠る木」、これがネムノキの名の由来のようです。

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  晴れた日のネムノキの花      日中の開いている葉       夕方から夜にかけて眠る葉

 ネムノキは梅雨の終わりから夏にかけて、筆の穂先がひらいたような淡紅色の花を咲かせます。一つの花のように見えて、じつは小さな花が10~20個ほど集まったもの。一つの小さな花をよく見ると、花びらは小さく、絹糸のようなたくさんの雄しべと、一本の雌しべでできています。その小さな花が互いに集まって、一つの大きな花のように見せています。
 マメ科といえば、カラスノエンドウのような蝶形花を思い浮かべますが、これはマメ科らしくない花。でも、果実は豆のサヤができるので、なるほど、マメ科なのかと納得してもらえるでしょう。

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    小さな花が集まったネムノキの花      サヤに豆が入っているネムノキの果実

 ところで、こんなふわふわの雄しべの先の花粉を、同じ細長い雌しべの先につけるとしたら、花粉の運び屋は、一体だれなのでしょう。
 調べてみると、スズメガの仲間でした。長い口吻を蜜を出す花にさして、ホバリングしながら食事をしている間に、花粉が腹や羽などについて運ばれるのです。それで、ネムノキはスズメガの仲間が活動する夜の時間に合わせて、夕方から咲き始めるとのこと。これには、今まで気がつきませんでした。

 確かめてみようと、近くで木を見つけ、開き始めのつぼみのある一枝を花瓶にさしておきました。夕方6時頃から、赤い糸くずのような、たくさんの雄しべが、短時間のうちに伸びだして、夜の8時頃には扇子を広げたような花になりました。ほのかな甘い匂いもします。

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     開き始めたつぼみ(午後6時頃)      赤が雄しべ  白く突き出ているのが雌しべ
                                     (午後8時頃)

 スズメガの仲間はこの匂いに誘われてくるのでしょうか。夜なら、花の色はカラスウリのような白の方が目立つのに、どうして淡紅色なのでしょう。
 花は昼間も閉じることなく開いた状態が続いています。そういえば、日中にカラスアゲハが花のまわりに集まっていました。雄しべの淡紅色は、昼の蝶たちを呼び寄せる効果を発揮しているようです。ネムノキの花は、夜も昼も休まずに、花粉の運び屋を呼び寄せている働き者でした。

 ネムノキは、成長が速く大きくなるので、庭木や公園の木としては敬遠されがち、日蔭では育たないので森にも見られず、開けた日の当る場所を選んでポツンと1本だけ生えていることが多いようです。
 それに、図鑑ではあまりふれていませんが、芽吹きが、どの樹木と比べても遅いのです。自宅近くの散歩道で、太白山が見える池のほとりに一本立っているネムノキは、5月の下旬、まわりのケヤキもコナラも、芽吹きがすぎて新緑の若葉を広げているのに、一向に芽吹く気配がありません。初めは枯れ木かと思ったほどです。6月になりやっと芽吹き、それからは生育のテンポが速く、瞬く間に葉を広げ、つぼみをつけて、7月に花を咲かせました。

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     5月下旬・芽吹かないネムノキの枝       7月上旬・花を咲かせたネムノキ

 仲間で群れることなく、他の木々の芽吹きにも同調せず、遅くてもいいじゃないかと、わが道を行く、その姿が気に入っています。        (千)

 第4回『 道徳なやんでるたーる』開催のご案内

 『道徳なやんでるたーる』で毎回授業づくりの話題提供をしてくれていたKさんこと佐々木久美さんが、先週初めの校内研究で「ともだちやもんな、ぼくら」を教材に授業を行いました。学校のご厚意もあり、私たちも参観させていただきました。ありがとうございました。

 さて、すでにこのDiaryで予告・お知らせしていたように、この研究授業の報告と道徳の評価と形式(通信表)などについて交流の会を持つことにしました。

 開催日は、今月の 7月25日(水)18時~20時 です。平日ではありますが、夏休みに入っているので気持ちに少しは余裕をもって参加いただけるのではないかと思います。みなさん、是非ご参加ください。お待ちしております。 

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【催し物の案内】子どもの教育を語り合う 市民みんなのホームルーム

 瀬成田さんの「持論時論」をdiaryに掲載して一息ついていたら、センターでもお世話になっている方から《今度こういうシンポジウムをやるから、ぜひ宣伝してくれない》とチラシを渡されました。いつやるのだろうと思ったらビックリ! なんと今度の 日曜日(7月8日13時~/ 仙台国際センター大会議室「橘」)です。そんなわけで、慌ててdiaryを書き始めたところです。

 毎年11月に行われている「みやぎ教育のつどい」には、私たちも主催の実行委員会のメンバーとして取り組んできていますが、いろいろなところで、さまざまな考えや立場の方々が、教育・子育てについて交流し考え合うことはとても大事です。

 主催は、仙台市労働組合連合会のみなさんです。このような企画は初めてのようです。シンポジウムの中では、子どもの学びや先生の働き方、そして子どもの生きる場としての地域などがテーマとして取り上げられ話し合いが行われます。瀬成田さんの提起している部活動なども話になるかもしれませんよ。
 ぜひ興味関心のある方はご参加ください。参加無料です。  

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部活動のあり方をみんなで考えてみませんか?

 中学校教師の瀬成田さんは、現在の勤務校で震災学習やFプロジェクトなどの取り組みを精力的にされてきました。それらの内容は、度々テレビや新聞などでも報じられています。

 今回は、教師の多忙化解消のうえで大きな課題ともなっている部活動について河北新報(6月25日付け)「持論時論」で発言されました。すでにお読みになっている方もあると思いますが、以下に紹介します。

 部活動の過熱防ぐ 休日徹底へ 意識改めて


  宮城県教委は3月、部活動に関する指導ガイドラインと指導の手引を策定し、各学校に通知した。内容は「週2日以上(土日いずれか1日を含む)の休養日設定」「平日2時間、休日3時間の部活時間」「朝練習の原則禁止」などである。仙台市教委もほぼ同趣旨の通知を出した。県教委は策定理由として、教師の行き過ぎた指導や過熱化を挙げているが、一番の動機が教職員の異常な長時間労働にあることは間違いない。

 文部科学省が発表した2016年度の公立校教員勤務実態調査によると、中学校教諭の約6割が月80時間超の超過勤務をしており、いわゆる過労死ラインを上回っている。また、年間5000人を超える教員がうつ病などの疾患で休職している現状がある。政府が進める働き方改革の「本丸」が、まさしく学校なのである。

     ◇     ◇     ◇

 部活動に意義があるのは言うまでもない。部活動が大好きな生徒や教員もいる。しかし、現状はあまりに問題が多い。健康や生活、学習への影響、送迎や用具購入などの保護者負担。教員は部活動の終了後から教材研究や翌日の準備を行い、帰宅が9時や10時を回ることもざらだ。教員が疲れていては、子どもと笑顔で向き合い、良い授業を行うのは難しい。

 土日の部活動手当てが少な過ぎるという問題もある。教育課程「外」なのに学校教育「内」活動だという曖昧な部活動。教員は「全ては子どものため」という思いで犠牲を払い指導に当たってきた。しかし、もう限界である。

 バランスの取れた発達という視点から私見を述べたい。私が勤務している学校では、震災学習の発展として「Fプロジェクト」という生徒の自主活動が盛んだ。土日に地域に出掛け、被災者と交流を続けている。このような活動の最大の障害が部活動だ。生徒は「部活があるから参加できない」、教員は「お前が休むと部活が成り立たない」となる。幸い勤務校では部活動顧問が理解を示し、希望生徒はおおむね参加できている。地域住民との交流を通し、生徒たちには豊かな心が育っている。

 学習指導要領上、部活動は「自主的、自発的な参加により行われる」活動であるにもかかわらず、多くの学校では参加が強制され、静とも教員も部活が当たり前という感覚がある。このような空気も見直さないといけない。

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 県教委は「ガイドラインを徹底したい」と話す。しかし、現場では通知通りに改善した学校は少ない。理由の一つが大会の数の多さだ。東北大会など上位大会につながる仕組みも過熱化に拍車を掛けている。また、大会が日曜日にあれば土曜日も練習せざるを得ない。1日がかりの練習試合もあるし、吹奏楽部の場合は講習や合同練習会が多いこともあり、3時間では終わらない。県教委は中体連や競技団体、吹奏楽連盟、市町村教委、教職員組合などと協議し、生徒や教員が休日に休める環境を早急に整備すべきだ。それがあって初めてこの通知が実効あるものになるのではないか。        

 部活動は様々な課題と問題をはらんでいます。教育行政はこれまで学校任せにしてきましたが、やっと重い腰を上げその改善に着手し始めました。と同時に、部活動は子どもたちにとって、とても楽しみにしている活動の一つでもあります。部活があるから学校に行っているというような子もいます。中学生の子どもたちにどのような時間と空間、そして出会いと学びが必要なのか。瀬成田さんが述べているように部活動に関わる関係者・団体が協議することはもちろんですが、そこに当事者である生徒や保護者なども参加する必要があるのではないでしょうか。
 テレビや新聞などは、県教委が新たな県立高校の将来構想策定に向けて動き出していることを伝えています。過熱する部活動の背景には高校入試も一因としてあります。そのあたりも合わせて問い直す必要があるように思います。(キヨ)