mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

今こそ、コペルニクス的転換が求められる

 コロナ禍の中で、今年から毎朝、「歳時記」を読むことを始めた。新しい生活習慣の一つとして定着してきた。見開き2ページの中に、「今日のできごと」の小さなコーナーがあり、その日に起きた歴史的な大きな事件や出来事、歴史上の人物の誕生日が紹介されている。
 ちなみに今日、2月19日は、コペルニクスの誕生日と記されている。548年前のことである。コペルニクスといえば、地球を宇宙の中心にすえて物事を考えてきた天動説をひっくり返し地動説を唱えたことで知られている。いわゆる「コペルニクス的転換」といわれる出来事だ。しかし人間が地球中心のものの考え方から脱出するのは、そう簡単なことではなかった。太陽が銀河系宇宙の中心ではなく、銀河系の端っこに位置する星であることは、コペルニクスから400年以上経てからだから、コペルニクスの転換が天文学の分野で完成するまで500年以上かかったことになる。
 そして今、コロナ禍の中で考えるのは、人類がいかに人間中心に物事を考える生き物であるかがみえてきたことである。地球温暖化も人間の利益だけを追い求めて考えてきた結末だと、今では多くの科学者たちが証明している。その犠牲になってきたのは地球環境であり、動植物の生態である。ウイルスの発生にも関わる問題である。
 さてさて話はとめどなく大きくなってくる。せめて宇宙観まではいかずとも、私の身近な人間関係でも、あるいは経済の問題でも、ついつい自分中心にものを考える日々がある。自分本位ではなく自由に物事をみるのはつくづく困難なことだと気づく。しかし、そこを打破しないことには、明るい未来はみえてこない。コペルニクスの教えの本質はここにあると思うのだが・・・。あらゆるものを「発想の転換」して考えてみてみよう。<仁>