mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

台風19号の被害を受けた丸森へ(その4)

11月30日(土)復旧の手伝いへ ⑥

 今回もS氏とともに軽トラでの搬出作業をした。新丸森橋のすぐ袂、水没した町営住宅の端っこに位置するお宅だった。阿武隈川の堤防がすぐそこに見えていて、あれが決壊していたら家ごと流され死んでいたろうと明るく話してくれた。商売道具をほとんど失ったせいか、それもよかったかもしれねえな、などと冗談ともつかない表情に、返す言葉が見つからなかった。

 母屋の方は、床板をはがし泥をすくい、送風機で乾燥させているところだという。2階で生活しているが、1階が吹き抜け状態なので寒くてしょうがないとこぼしていた。自分らにできるのは指示された被災物を運ぶのみ。かなりの量の被災物が敷地に積んであったが、何のその。

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 これまで何回か搬出作業をやってきたので、集積所の分別配置が分かるようになった。むやみやたらと軽トラに積むのではなく、分別配置に沿って家電なら家電、木材なら木材とある程度固めて運ぶことを覚えた。一刻も早く片付けたいという依頼者の気持ちに応えようと思ったら、頭がそんな風に動いていった。

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 《ボランテイアセンターで分かったこと》
 朝に、仕事の指示を受けるために待っていたら、「泥だし作業に10人お願いします」と聞こえてきた。まだその作業をやれていないお宅があるのかと、正直驚いた。

 それで、終わりの報告の時に、現段階の全体像を聞いてみた。するとボランテイア要請はまだ170件近くあるという。この日の活動数は44件。人が不足しているのかと思ったら、人は余り気味だという。どういうことかというと、要請する方が必ずしも土日というわけではなく、それぞればらばらだということ。一方手伝いに参加する方々は、だいたいが勤め人だったり、学生さんだったりするので、おのずと土日に集中することになる。本日は507名の参加だった。せっかく来てもらっても、あまり仕事が無いという状況も生まれているようだ。つまり、センター職員はマッチングのために非常に苦悩しているのだ。いずれにしても、はかどらないことには変わりが無いと思った。じじいの俺としては、体力の限界が近づきつつあるのだが、どうしたものか・・・。

 《教え子が参加!》
 自分の息子を連れてボランテイアに参加したいという連絡が入った。本当に申し訳ない、ありがたいと思った。丸森に縁もゆかりもないのに、頭が下がるのみ。被災地で一緒に働いたボランテイアのみなさんも同じだ。どうしてそこまでできるのか、どんな育ちをしてきたのか。自分の知らなかった人間に会えたように思う。