mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

コロナな日々の、小さな喜び

 新型コロナウィルスの感染拡大のなか不自由な生活が続いている。研究センターも同様だ。例年なら《こんなことをしよう、あんなことをやろう》と新たな取り組みや企画が動き出している時期だが、4月以降さまざまな学習会や企画、あるいは会議が中止となって、例年とは異なる日々が続いている。

 しかし、例年と違う日々はけっして悪いことばかりではない。いつもと違うからこそ見えてくるもの、聞こえてくるものがあったりする。その一つは、4月発行の 『センターつうしん98号』に、読者からの感想や思わぬ反応(出来事)が次々と寄せられていることだ。

 小学校教師の近藤彩香さんは、5年生の子どもたちと東日本大震災についてなど、1年間にわたり取り組んだ内容を「未来へのトライ」と題し寄せてくれた。発行して間もなく県内の大学研究者から「文章がとてもよく、思わず感想を書きました。もしよければご本人にも送って頂けないでしょうか?」との、感想のメールが送られてきた。早速本人へ渡しに行くと、他にも同僚の先生などからも「読んだよ!」という連絡や感想が寄せられているということだった。

 同様に、山極寿一さんの高校生公開授業について「ゴリラの住む森から学ぶ非言語の世界の広がり」と題し寄稿してくれた里見まり子さんにも、東京で教師をする教え子の方から感想が寄せられている。つい先日も、この高校生公開授業を楽しみに毎回参観してくれている読者の方からお電話をいただいた。つうしんを読んで、改めて山極さんの授業内容の豊かさを感じたとのことだった。

 さらに今回は、前例のない初の出来事があった。つうしん読者の先生からある日メールが届いた。メールには、次号の「わたしの出会った先生」の原稿にどうだろう?と書かれていた。どういうことか事情を聴くと、友人が職場にあった『つうしん』を読んで《私にも心に残る先生がいる》との話になり、後日、その友人がその心に残る先生のことについて手記を書いて持ってきてくれた。それで、ぜひ「つうしん」にどうだろうということなのだ。
 読者の方から、このような申し出をもらうのは初めてのこと。とてもうれしくて、一も二もなく次号に載せさせてもらうことにした。 

 外出自粛のこの4月後半から5月GW明けにかけては、次号(99号)の『センターつうしん』の内容をどうするか、誰に執筆を依頼するかなど最終的な詰めに追われたが、今は目途がついてほっとしている。
 ちなみに次号の内容の中心は、やはり、このコロナ禍の「学校と教育」ということになった。と同時に、今回の読者の方々の感想なども生かした紙面にする予定でいる。( キヨ )