mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

元旦の朝は・・・

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 元旦の朝は、わが家の恒例となった台原森林公園へ、佐藤忠良さんの『緑の風』に新年のあいさつにでかけました。
 家を出ると、外の空気は冷たくひんやりしていますが、風はなく穏やかで気持ちがいい朝です。寝起きのボッとした体と頭が、しゃんとします。町は静かで、しんとしてます。すれ違う人はほとんどありません。みなさん、家でゆっくり過ごしているのか、それとも夜更かしして今朝はまだ起きていないのか。
 静かな朝のなかを郵便配達の軽自動車だけがせわしげに走っていきます。ほんの短い間に3台も通り過ぎました。TVニュースは、ネットやSNSの普及で年賀状が減少していることを伝えていました。挨拶の手段はいろいろでしょうが、それでも人はみな誰かからのたよりを待っているのでしょうか。散歩から帰ると、私もついつい家のポストをのぞいてみました。

 仕事始めは、5日の「冬の学習会」からとなります。今年もどうぞよろしくお願いいたします。( キヨ )

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 私は好きだった、
 信じることの できる自分が。
 人を、生きている世界を、
 その未来を 信じると、
 私がいう時、
 星ほどの数の 子供たちが、
 信じる、といっているのを感じた。
 ある日、信じるといえなくなった。
 私が生まれる四十年前の夏、
 一瞬の光が、
 子供たちを、
 ガスにしてしまった、と知って。
 それから、
 信じるといおうとすると、
 ガスになった子供たちが、こちらを向く。
 ガスになった目で、私を見ている。
 いま、私は、
 古い 古い 手紙を、教えられた。
 争う者らを 和解させる、
 「新しい人」が来た、という手紙。
 私は、胸のなかでたずねる。
 もう一度、「新しい人」は来るだろうか?
 世界じゅうの子供たちが、
 それぞれの 言葉で、答える。
 ——きっと来てくれる、心から信じるなら。
 「新しい人」に、私は祈っている、
 来てください、あなたと働きたい私らの、
 いま、ここへ!
      ( 大江健三郎「新しい人」に )