mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

第64回日本学校保健学会 公開シンポジウムのご案内

 前回紹介の「2017みやぎ教育のつどい」と日程が一部重なってしまいますが、当研究センター代表・数見隆生のかかわっている日本学校保健学会が、ここ仙台で年に1度の学術大会を開催します。ぜひ関心のある方は、ご参加ください。

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 第64回日本学校保健学会は、平成29年11月4・5日仙台国際センターを会場に開催いたします。非会員の方でも1日4500円の参加費を出せば可能です(全体プログラムは学会のホームページを参照ください  http://jash64.umin.jp/)。
 ただし、以下に示すシンポジウムだけは、市民に開かれたプログラムとし、参加無料です。ご関心のある方は、奮ってご参加くださいますようご案内いたします。
                      第64回日本学校保健学会事務局

  シンポジウム・テーマ
   子どもの命を守るための教職員の
      防災・安全意識をどう高めるか

   ~これからの教員養成教育・教員研修に期待されている課題~

日 時  平成29年11月4日(土)午後1時50分~4時50分(3時間)
会 場  仙台国際センター・大ホール(会場の詳細はこちら
     
テーマの設定
 近年、学校管理下にある子どもたちの命が、様々な状況下で奪われたり、危機に瀕する現実が生じている。神戸・東日本・熊本等で生じた地震に起因する災害・事故、通学路での交通事故や殺傷事件、学校侵入による犯罪事件、生徒間のいじめや教員の関わった自死、学校給食によるアナフラキシー事故、体育・運動部活動に伴う熱中症やスポーツ傷害事故(柔道・ラグビー・組体操等)、突然死事故(水泳・持久走等)、雪山訓練事故、等々児童・生徒の命に関わる事柄が頻繁に生じている。子どもたちの命と成長を育むべき学校で生じているこうした問題を、学校保健・安全を研究課題とする本学会でどのように受け止めるのか、真剣な討議が必要になっているし、教職の大きな責任課題でもある。
 しかしながら、現在、教員養成教育において、子どもの生命に関わる健康や安全の課題は必修の科目として学ばれるようには位置づけられていない。本学会では、少なからずこれまでもそうした課題や科目の必要性について議論してきたものの、どの大学でも実施している状況には至っていない。
 だが、度重なるこうした児童生徒の安全問題が発生する中、例えば大川小学校での事故検証委員会が打ち出した報告書(2014年の提言:「教員養成大学での防災教育の必修化」)を受けて、文科省は2019年度にもそうした方向に踏み切る考えを打ち出し、現在検討中である。そうした状況下にあるなか、今学会のシンポジウムでは、東日本大震災での教訓を中心にしながらも、最近の学校体育・部活動事故(柔道や組体操、雪山訓練での事故、等)の識者にもシンポジスト・指定討論者になってもらい、今後の展望につなげる議論をしたいと考えた。

コーディネータとシンポジスト

【コーディネータ】
 ◇数見隆生(宮城教育大学名誉教授) ◇植田誠治(聖心女子大学

【シンポジスト】
 ◇戸田芳雄(東京女子体育大学
  以前文科省の教科調査官、学校安全問題を担当。その後中教審学校安全部会で
 学校事故に関する委員。現在、那須での高校生雪山訓練事故の検証委員長を務め
 ている。行政に関わってきた立場から今後の課題を提言してもらう。

 ◇内田良(名古屋大学大学院)
  学校における体育的活動(部活動含む)事故に関する問題提起を行っている。
 命に関わる教育問題として教員研修や教員養成教育への提言をしてもらう。

 ◇渡辺孝之(鳴瀬桜華小教諭)
  3.11時に、教員として子どもや住民の命を守るために貢献し、震災後の学校の
 対応にも活動してきた。その立場から教員の防災・安全能力形成への提言をして
 もらう。

【指定討論者】 
 ◇平塚真一郎(石巻市立青葉中教諭)
  東日本大震災でわが子が被災した体験を持ちながらも、その被災地の中学校で
 教員を継続しており、その立場から学校防災の課題を提起してもらう。

 ◇千葉久美子(元石巻高校養護教諭
  3.11時点では被災地域の高校で養護教諭を務め、保健室を診療所に住民と生徒
 のために奔放した。また多くの養護教諭の支援をした経験からも今後の課題につ
    いて提起してもらう。

 ◇小田隆史(宮城教育大学
  宮城教育大学で学校や地域の復興支援に関わった活動や震災2年後から開講さ
 れた「環境と防災」科目に関わった立場から、今後の教員養成での防災教育につ
 いて提起してもらう。

   ※この件に関するお問い合わせは、第64回日本学校保健学会運営事務局
         TEL:022-263-6716, E-mail:jash64@th.jtb.jpまで