震災後の聞き取り調査などでご協力いただいた東北大学の石井山先生より、下記企画の案内が送られてきました。新聞など報道で、仙台でも自主夜間中学の取り組みが始まっていることは知ってましたが、取り組みの具体的なお話を聞く機会は、これまでありませんでした。興味関心のある方にとっては、またとない機会ではないかと思い紹介することにいたしました。是非、ご参加下さい。
2016年5月定例学習会
せんだい市民自治研究会
学びたい人はいつでも学べる「仙台自主夜間中学」
話題提供 中澤八榮さん
(仙台に夜間中学をつくり育てる会)
日 時 2016年5月23日(月)18:30〜
会 場 仙台市戦災復興記念館4階 第2会議室
「様々な事情で義務教育を修了できなかった人たちの学び直しの場を」との思いから、中澤八榮さんたちが仙台市に自主夜間中学を開講したのは、2014年11月のことです。以来一年半。月に二回、青葉区の市民活動サポートセンターを会場に、お昼と夜の二部構成で回を重ねてこられました。現在では約40名の生徒が、元中学校教師ら約30名のボランティアの支えを受けながら、学んでらっしゃいます。受講者は完全無償。かかる費用はすべて、会員会費と有志の手弁当によって賄われています。
現在、公立の夜間中学は全国8都道府県、計31校だそうです。そうした公立夜間中学の不在を埋めるために、自主夜間中学と呼ばれるボランタリーなとりくみが、全国では30箇所で展開されています。この仙台の自主夜間中学は、現存の自主夜間中学では30番目の、最も新参のとりくみとなります。
でありながら、現在の学生数約40人という規模は、全国の自主夜間中学の多くがおおよそ20名前後であることからすれば、かなりの規模といえます。しかし中澤さん曰く「この数はごく一部だと思う」とのこと。受講者のなかには、一年以上も夜間中学立ち上げの新聞記事の切り取りを大事に保管していて、学習にむきあえる条件ができたからと問い合わせられた方もおられるとのこと。こういうエピソードに、まだまだ多くのニーズを抱えた方々がおられるだろうことと、そうした方々の学びを求める思いの切実さが垣間見えます。
このたびの定例学習会では、この仙台に立ち上がった自主夜間中学に学びます。当日は「仙台に夜間中学をつくり育てる会」代表の中澤さんはじめ、スタッフの方、そして実際にここで学んでおられる方にもお越しいただけます。どうぞ皆様、ご参加ください。