「ザ・思いやり」という映画を観た。日本が駐留アメリカ軍に「払う?」「貢ぐ?」「プレゼントする?」・・・ている、いわゆる「思いやり予算」と言われるものをリラン・バクレーというアメリカ人が「なぜここまでアメリカ軍を思いやらなければいけないのか?」という疑問から追いかけたドキュメンタリー。
チラシには「思いやり予算」を次のように説明している。
「1978年時の防衛庁長官・金丸信が、在日米軍基地で働く日本人従業員の給与の一部(62億円)を日本側が負担するときめたことから始まる。日米地位協定の枠を超える法的根拠のない負担に対して、円高ドル安などによってアメリカの負担増を考慮した金丸が『思いやりの立場で対処すべき』などと答弁したことから思いやり予算と呼ばれるようになった。」
「アメリカとの条約においては一切義務付けられてない『思いやり予算』は1978年から始まり、日本人が自ら働いて支払っている税金から在日米軍へ6兆円以上が投入されてきました。」
映画を観ながら、(「思いやり予算なんておかしいじゃないか」と怒り、しばらくブツブツ言っていたのに、今はすっかり忘れていたなあ)と、そんな自分にすっかりがっかりしてしまった。その間に6兆円使われていたということになる。
映画の後でKさんが「納税という使い方をしていたが、そう言われると税金と違って自分のお金という感じが強かった」と言っていたのに(なるほど)と思った。
辞書(新明解国語辞典)では、
納税 - 税金を納めること。
税金 - 租税として納めるお金。
*租税―国家・(地方公共団体)が、経費にあてるために国民から
強制的にとるお金。
なるほど大いに違う。「国民から強制的にとるお金」をいいかげんに使われて黙っている自分たちがあまりにオヒトヨシ過ぎる。もちろん、思いやり予算だけではない。Kさんに目を覚まされた。( 春 )