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mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記です。

3月6日

2015年3月6日

 サークル仲間のSさんが4月から宮城の教員になる。よかった! まちがいなくいい先生になるだろう。

 そのSさんが教育委員会から決定後にもらったという「採用まで、教師としてどのような本を読んでおくべきか。さまざまなジャンルから選定しました。是非参考にしてください。」とのコメントのついた「読書のすすめ」なるものの一覧を見せてもらった。全部で39冊、それに「学習指導要領解説」「みやぎ学校安全基本指針」「みやぎ学校防災マニュアル作成ガイド」名が添えられていた。恥ずかしいことに、私が読んだことのある本は10冊だけだった。

39冊にはそれぞれに簡単なお勧めポイントがついており、選択はどんなにたいへんだったろうと、自分にはとうていできる仕事でないと思うゆえにその作業にすっかり感心してしまった。お勧めポイントもすごい。いくつか紹介する。

・「教えるということ」(大村はま著)-若いうちにぜひ一読すべき本。「教える」ということの素晴らしさ、尊さについて考えさせてくれえる。

・「小説上杉鷹山」(童門冬二著) -JFケネデイ―が最も尊敬する日本人として上杉鷹山を挙げている。

・「道は無限にある」(松下幸之助著) -いつの時代においても変わらない仕事の基本について学ぶことができる。

・「永遠の0」(百田尚樹著) -忘れられてはいけない大切なひと。

・「人は見かけが9割」(竹内一郎著) -これからの社会人にお勧めの本。

 これを眺めているうちに、本の推薦ということで昔のことを思い出した。

 それは、私も参加して編集した生活科の教科書(小学12年生用)が、東京大学出版会で出しているパンフレット、月刊「UP」のなかの「東大教師が新入生にすすめる本」というアンケートで、法学部のA先生によって紹介されたことがあったのだ。

 もちろん、たいへん驚いた。後で、「なぜ東大生に推薦していただいたのか」を書いていただいた。以下はその一部だ。

   ~私は学問する際の基本的な技能に関する本、あるいは、学問という存在自体について考えさせるような本を紹介するというのを基本方針としました。

    そのような本の一つとして挙げたのが「どうしてそうなの」「ほんとうはどうなの」でした。この二冊の本は、その表題が示しているように、まさに物の見方・考え方を示す本だと思ったからです。この二冊の存在を知ったのは、教育関係のある本で引用されていたのをたまたま見たからですが、面白そうな本だと思ってさっそく注文してみました。そして一読したところ、そこには、一見自明なことを問い直す態度、自然や社会に対する基本的な見方を示そうという姿勢が強く現れており、大変、新鮮な印象を抱きました。大人の私たちが「フーン」と感心させられるような視点が示され、「なるほどね」とうならされるようなやり方の説明がありました。

小さい頃からテレビゲームになじみ、マークシート式のテストをかいくぐってきた最近の大学生は、与えられた課題に対しては実にすばやく反応します。しかし、知識は操作的にのみ用いられる傾向が強く、知識そのものの意味を問い直したり、あるいは、知識そのものを疑うという姿勢が乏しいように感じられます。そんな学生諸君に対して、この二冊の本を示して、ちょっとおどかしてみたい、そんな気持ちで「どうしてそうなの」「ほんとうはどうなの」を取り上げてみました。(以下略)

 この生活科の教科書は、全国の小学校でほとんど採択されず、短命で姿を消さざるをえなかった。今になっても残念で仕方がない。でも、おひとりでも、このように読んでいただける方がいた教科書づくりにかかわったことを自分のなかで誇りにしているのだが・・・。

 話はすっかりずれてしまった。