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mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記です。

5月26日

 センターからの帰りは、ほとんど同じ時間のバスをつかう。
 そのバスでよく同じになる青年がいる。仮にMさんとしておこう。数日前もMさんが仙台駅前から乗ってきた。Mさんは運転席に近いところに座ることを好む。だから、バス停に早く来て一番前に立っているにちがいない。この日もすぐ走るように乗り込んで定位置に席をとった。  Mさんは私の2つ前の停留所で降りる。降りるときも誰よりも早くボタンを押して、かけ降りる。
 この日も同じだった。Mさんは降りると運転手(Sさん)の挨拶を尻目にバスを降りた。その直後、次の人へのSさんの挨拶の声とほぼ同時にバスの大きなクラクションが聴こえた。見ると、バスの前を走るMさんをねらうように鳴ったのだ。走るMさんはバスの鼻先で止まった。そのすぐ前に、バスとほとんど頭をそろえるようにタクシーが止まっていた。Mさんはあわてて引き返して走った。もどったMさんを確かめたうえでのようにタクシーがバスを抜いて走り去った。
 運転手のSさんは、降りる乗客に挨拶をしながらも、バスの前を横切って走るMさんと追い越そうと後ろから来たタクシーにも目がいっていたのだ。1度のクラクションが鳴っただけであとはいつもとなにごともなかったようなバス停の風景だった。
 心の内で拍手をしていながらいつものように黙ってバスを降りてしまった私はすぐに悔やんだ。運転手のSさんにひと言ことばをおいてくるべきだった。それをすんなりと口から出すことができなかった元教師である私はなんとしたことか・・・・教室では大事にしてきたはずなのに。誰も知らないことだが、自分で自分をとても恥ずかしく思った。