mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

10月15日

 山中伸弥さんのノーベル賞受賞発表の8日以来、関連する新聞記事・テレビ番組は今もつづいているが、どんなに繰り返されてもうるささを感じることなく、清々しい気持ちで読んだり聞いたりしている。研究内容について私は無知に近いが研究者山中さんという人柄からくるのかもしれない。受賞を本人は「これは国がもらった賞です」と言う。それを聞いて、ずいぶん耳痛い人たちがいるに違いない。

 国をあげて「目に見える成果主義」に走っている日本に、山中さんグループの快挙がブレーキをかけ、長い時間でものを考える方向に進路が変えられたらどんなにいいだろうと甘いことを夢見る。教育界にはびこる数値至上主義の呪縛から解き放されるようになったら学校が少しは変わるのではないか・・とも。「人が育てばいいのだから、まだまだ日本には希望があります」と言っていたテレビでのNさんのことばを素直に希望をもって聞いた。

 山中さんの研究の加速を期待しながら、一方で、山中さんの受賞によって、国全体が何をこそ大事にすればいいかを考え、そこに舵を切るといいと思う。

 山中さん受賞の翌日、14歳の少女マララ・ユスフザイさんが銃撃されて意識不明がつづいているという悲しいニュースが伝えられた。パキスタンタリバン運動(TTP)の残虐行為を約3年前からブログをとおして批判してきたことが理由という。TTPは女性への教育を否定しており、マララさんはそれに屈せず学校に通いつづけていたそうだ。マララさんの奇跡的回復を心から祈る。