mkbkc’s diary

みやぎ教育文化研究センターの日記・ブログです。

7月12日

 「戦後教育実践書を読む会」を去年につづいて今年ももつことにした。今年も50年代に書かれたもので、以下の5冊を取り上げる。   「教師―その人間のなかみと仕事のなかみの記録」(須田清著)   「新しい地歴教育」(相川日出雄著)   「人間づくりの学級記録」(宮崎典男著)   「村を育てる学力」(東井義雄著)   「体育の子」(佐々木賢太郎著)

去年の最後は「学級革命」(小西健二郎著)だった。案内人の佐々原芳夫さんは、小西の教育についての田宮輝夫の次のような解説を交えながら、その実践を説明した。

  子どもを知るということは、たんに子ども一般のことを知ることではない。ひとりひとりの生活者としての子どもの、生活と心理を奥深くつかむことなしに、ほんものの  教育はできないと考える。

  生活者としてのひとりひとりの子どもの生活と心理を深くつかむがゆえに、子どもへのあたたかいまなざしと同時に、きびしい要求もつきつけるのだ。子どもをほんとうに知っているからこそ、子どもたちの可能性を信じ、それをごく自然のうちに伸ばしていくことができるのである。

優れた実践者の、教師としての立ち位置と具体的な実践の報告は今に通じることは当たり前なので、毎回、参加者が考えさせられる中心はその辺になりそうだ。つまりは、参加者のひとりひとりはその実践書を通して自分を考える時間になっていたのではないか。  参加者は多くなかったが、途中脱落者はいなかったことを会をつくったセンターとしては喜び、今年の第2期を迷うことなくつくったのである。

 たくさんの方の参加をお待ちする。(第1回「教師」は8月4日(土)1時半~4時半)。